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三穂県民、一丸抗議で行政中心の移転阻止

香港デモの陰で激化する“県民の権利”闘争

2014年10月24日(金)

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 貴州省の東南部に位置する“黔(けん)東南苗族侗族自治州”(以下「黔東南自治州」)は、東で湖南省と、南で広西チワン族自治区と、境を接している。同自治州には33の少数民族が住み、約350万人の常住人口のうち、79%を少数民族が占め、“漢族”はわずか21%を占めるに過ぎない。黔東南自治州の行政区分は、1つの“県級市(県レベルの市)”と15の“県”からなり、“州府(自治州政府の所在地)”は県級市の“凱里市”である。

 2014年9月28日、黔東南自治州政府は、同州内の“鎮遠県”、“岑巩(しんきょう)県”、“三穂県”の3県を合併して新たな「市」を建設することを決議し、新市の行政中心を鎮遠県の“清溪鎮”に置くと発表した。

突然の方針変更、損害と混乱は必至

 この発表を聞いて驚いたのは三穂県の住民だった。常住人口約15万6000人(戸籍人口21万9000人)の三穂県は、周辺の5県(三穂県、鎮遠県、岑巩県、“剣河県”、“天柱県”)の中心に位置し、県内を国道260号線(上海-雲南省瑞麗)と“滬昆(上海・昆明)高速道路”が走ることから交通至便で、企業誘致や資金導入が容易な地であり、他の4県に比べて優位にある。このため、黔東南自治州政府が3県の合併による新市建設を計画した時点で、新市の行政中心を三穂県に置くことは既定の方針となっていた。

 三穂県政府は県内に新市の行政中心が置かれることを前提として、3年前から土地を大量に収用して工業団地を造成するとともに、外部から多数の企業を誘致して、万全の準備を整えていた。ところが、黔東南自治州政府は新市の行政中心を三穂県の西側に隣接する鎮遠県の清溪鎮に置くことを決議したという。これは朝令暮改も甚だしい決定である。万一にも新市の行政中心が三穂県内に置かれないことになれば、三穂県政府のみならず、三穂県民も大きな損害を受けるし、誘致した企業を騙したことになり、申し開きが出来ない。

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「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」のバックナンバー

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「三穂県民、一丸抗議で行政中心の移転阻止」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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