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農民VS暴力団、土地収用めぐり4人焼死

繰り返される猛襲撃、背後に県政府の影?

2014年10月31日(金)

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 2005年6月、河北省“定州市”<注1>の“開元鎮縄油村”で、国家重点プロジェクトである“国華定州電廠(発電所)”の建設用地の確保を促進するため、“定州市党委員会”の指導部が、立ち退きを拒否する農民に対する“黒社会(暴力団)”の襲撃に、暗黙の了解を与えた。同年6月11日、ショットガンや鉄パイプで武装した黒社会の一団が、土地を死守しようと見張り小屋にたてこもる縄油村の農民を襲撃した。約300人からなる襲撃者たちは、次々と農民たちに襲いかかって殺戮をほしいままにし、村民の6人が死亡し、48人が重傷を負った。

<注1>定州市は河北省中部に位置する“保定市”の管轄下にある“県級市(県レベルの市)”。

 この襲撃の模様は農民側によって密かに撮影されていたが、その映像がメディアを通じて中国国内のみならず全世界へ報じられた。事の重大さを認識した中国政府は事件発生の責任を徹底的に追及するよう命じ、最高責任者として定州市のNo.1である定州市党委員会書記は無期懲役に処せられた。また、定州市では縄油村における農地の収用を取りやめた。この事件は「“定州血案(定州殺人事件)”」と呼ばれ、立ち退きに起因する重大事件として歴史に刻まれている。

定州血案から10年、富有村で血案再び

 その定州血案から10年後の2014年10月14日、雲南省“昆明市”に属する“晋寧県晋城鎮”の“富有村”で、村民の立ち退きに起因する重大な“血案(殺人事件)”が発生した。それは晋寧県政府が富有村に建設中の“晋城泛亜工業品商貿物流中心(晋城汎アジア工業品商業・貿易物流センター)”(以下「物流センター」)に関連して、近隣の工事現場の建設作業員と富有村の村民の一部が衝突した事件で、8人(建設作業員6人、村民2人)が死亡し、18人が重軽傷(重傷1人、軽傷7人、かすり傷10人)を負った事件だった。

 ところで、晋城鎮に属する富有村は、省都の昆明市から45キロメートルの距離にあり、“滇池(別名:昆明湖)の東岸に所在する。4000人以上の人口を擁する富有村は肥沃な土壌に恵まれた農村であり、3000ムー(=2平方キロメートル)以上の農地があり、村民は昆明市や全国各地へ出荷する各種野菜の栽培で生計を立てている。村民の各家庭の年収は数万元(約50~70万円)で、比較的余裕のある平穏な日々を過ごしていた。

コメント1件コメント/レビュー

このような国家を相手にしていると、いつか近い日に必ず大やけどに至るでしょう。目先の満足だけを追い求めているようにみえる日本の政府と企業は、中国の何を見て判断しているのでしょうか。(2014/10/31)

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「農民VS暴力団、土地収用めぐり4人焼死」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

このような国家を相手にしていると、いつか近い日に必ず大やけどに至るでしょう。目先の満足だけを追い求めているようにみえる日本の政府と企業は、中国の何を見て判断しているのでしょうか。(2014/10/31)

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