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本当の敵は誰? エボラとの戦い(3)

ギニアからシエラレオネ、そして世界へ飛び火

2014年12月5日(金)

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最近のエボラ流行~これまでと何が違う?

 2013年12月にギニアで始まったエボラ流行は、2014年には5月シエラレオネ、6月リベリア、7月ナイジェリア、8月セネガル、9月アメリカ、10月スペインとマリに飛び火して、これまでのエボラ流行で最大最悪の事態となった。

 WHOの情報(2014年11月21日付)では、患者数1万5351人、死亡者数5459人、致死率は36%に上る。

 2014年7月以降、流行国は次々に国家非常事態宣言をし、WHO は8月に「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。さらに、9月には国連安全保障理事会(国連安保理)でエボラに対する緊急支援策が決議。ちなみに、感染症に関する国連安保理の決議は、エイズ以外で初めてのことである。

 なぜここまで拡大してしまったのだろう。

 既に報道などでご存知かも知れないが、一つの理由は、他のエボラ流行と同様、葬式儀礼と伝統治療による拡大である。旧ザイールのエボラ流行から約40年も経過しながら、全く同じ方法でエボラは人から人へ伝播し続けている。

 それも今回は、より急速に大規模に…。

伝統治療師の遺体から瞬く間に

 特に、ギニアからシエラレオネに飛び火したきっかけは、国境近くの村に住む女性の伝統治療師といわれる。元々、彼女の施術によるヒーリングパワーは有名で、国境を越えて多くの患者を惹きつけていたという。その彼女が「私はエボラを治せる」と豪語した。それを聞きつけた患者は、藁にもすがる思いでギニアから国境を越え、次々に彼女の治療を受けに来た。

 結果、彼女も死亡した。エボラによる死とも知らず、各地から数百人の参列者が集まり、伝統儀礼に従って、遺体を洗い、抱擁し、キスをしたという。

 これにより、ウィルスは瞬く間に広がった。追跡調査の結果、この伝統治療師の葬式により拡大したエボラによる死者数は365人。これをきっかけに、その後5カ月でエボラはシエラレオネ全土に広がり、患者6190人、死亡1267人となった(11月21日付WHO報告)。

 ギニアにおける流行後6カ月時点の調査でも、エボラ患者のうち6割が葬式儀礼に関連しているとの結果だった。

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「本当の敵は誰? エボラとの戦い(3)」の著者

國井 修

國井 修(くにい・おさむ)

「グローバルファンド」戦略・投資・効果局長

国際緊急援助NGO副代表として、ソマリア、カンボジアなどの緊急医療援助に従事。国立国際医療センター、外務省、UNICEFニューヨーク本部、同ミャンマー事務所、同ソマリア支援センターなどを経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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