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サンゴ密漁は軍と関係あるか

密漁船の拠点で聞いてみた

2014年12月10日(水)

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 ちょっと、旬を過ぎた話題だが、中国漁船による小笠原の珊瑚密漁問題について考えたい。というのも先月半ば、福建省寧徳市霞浦県三沙鎮という、密漁漁船の拠点にふらりと訪れたからだ。

 霞浦県三沙というのは中国で一番美しい干潟として、ナショナルジオグラフィックにも紹介された景勝地で、実は国内外の観光客はそれなりに多い。霞浦というだけあって、普段は霞がかかって見通しの悪い海だが、晴れあがると、きらめく海にノリ養殖のいかだが並ぶ複雑な海岸線は確かに絶景だ。

 ちょうどAPEC首脳会議の場で開かれた短い日中首脳会談で、小笠原の珊瑚密漁問題に触れたこともあって、地元では、反珊瑚密漁摘発大キャンペーンが開かれ、あちこちに、珊瑚密漁に関するタレこみ奨励の張り紙や、珊瑚違法密漁を批判する垂れ幕を見かけることができた。三沙鎮出身のタクシー運転手が、私を日本人と知ってか知らずか、「先日、珊瑚密漁の船長が、釣魚島(尖閣諸島)の近くで、日本に逮捕されたそうだ」と耳打ちした。

 それで、私も以前から気になっていた疑問を、実家が漁師だというタクシー運転手にぶつけてみた。「珊瑚密漁は『海上民兵』も関わっているって本当?」

「海上民兵」ではないのか?

 小笠原諸島付近の珊瑚密漁問題は、すでに繰り返し報道されているので、あまり説明する必要もないだろう。秋ごろからこの海域に急激に密漁船が増え、10月30日には200隻をこえる大漁船集団となった。それがAPECの日中首脳会談当日以降、急激に減少した。

 なので、日本の少なからぬ識者が、この密漁漁船は普通の漁船ではなく「海上民兵」であり、軍の総参謀部の指示で動いているのではないか、と指摘していた。密漁というのは建前で、本当は来るべきときに、尖閣諸島を奪うべく、海上民兵を動員した訓練、あるいは、APEC前の陽動作戦とみるべきではないか、というのだ。

コメント19件コメント/レビュー

一歩間違うと危険な状況になりそうな場所にまで行っての取材は大変価値が高いですね。流石に政府筋にまで確認を取ることは出来ない様子ですが。確認したところでまともな返答は期待できませんし。今回の件は、広大な領海をもち、隣接する国々が国際ルールなど無視して侵害してくる高いリスクを抱えているのに、対応できるリソースがあまりに貧弱という日本の弱点が改めてはっきりしました。世界遺産はもとより、日本の領土・領海や資源を守るにはどうすべきか、よくよく考えて頂きたいものです。無法者にノーガード戦法なんて通用しませんよ。(2014/12/12)

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「サンゴ密漁は軍と関係あるか」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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一歩間違うと危険な状況になりそうな場所にまで行っての取材は大変価値が高いですね。流石に政府筋にまで確認を取ることは出来ない様子ですが。確認したところでまともな返答は期待できませんし。今回の件は、広大な領海をもち、隣接する国々が国際ルールなど無視して侵害してくる高いリスクを抱えているのに、対応できるリソースがあまりに貧弱という日本の弱点が改めてはっきりしました。世界遺産はもとより、日本の領土・領海や資源を守るにはどうすべきか、よくよく考えて頂きたいものです。無法者にノーガード戦法なんて通用しませんよ。(2014/12/12)

「役人も警察も軍も海上民兵もマフィアも漁師もみんなつながっている。堅気の世界とスジモノの世界は、緩やかに混ざっている」広東省恵州市の大亜湾ぞいの町村も大変よく似た状況ですよ!このへんは珊瑚密漁ではなく、地理的に隣接した香港からの密輸等です。きっと福建省、広東省から広西にかけて中国沿岸部はみんなそんな感じなのですね。わたしは単に大亜湾出身の姻戚縁者を長年眺めての感想だけど、福島記者は外部からなのにたった数日で喰いこめる、大変な取材力に感服です。それにしても中国の漁師って、悪意はなくとも、ほんと順法感覚にかけた人たちですよね。(2014/12/11)

室町時代の倭寇は日中韓混成軍団だったとか。倭寇の末裔はアモイ周辺に残存していたと言う訳か。(2014/12/11)

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