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韓国の2014年の流行語は「熱情ペイ」「IKEA世代」

若者が感じる不安、格差を反映

2014年12月24日(水)

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 年末になると韓国でも、1年間に話題になった流行語を紹介するテレビ番組や記事が増える。こちらでも、お笑い番組やネットから生まれた流行語がとても多い。

 お笑いや広告から生まれた流行語の一つに「ウリ(義理。韓国では友達との絆、人情の意味で使われる)」がある。どんなに気まずいシチュエーションでも、「ウリウリ(義理、義理)!」と叫べばその場を切り抜けられる魔法の言葉として使われる。

 社会の姿を反映する流行語もある。もっともよく話題になったのは「熱情ペイ」だ。最低賃金にも満たない報酬もしくは無給で契約職を募集する公共機関や企業の求人広告を見た若者の間で、「熱情」と、支払いを意味する英語の「Pay」を組み合わせた「熱情ペイ」いう造語が生まれた。

 「好きなことをしたい熱情(情熱)があるなら報酬に関係なくがんばれ」「経歴がほしいなら無給で働け」などと、うまい言葉で若者の労働力を搾取しようとする企業や公共機関がある。ファション業界やテレビ業界など人気の高い業種に、勤務時間が長く、報酬は最低賃金に満たなくても「熱情を見せれば、もしかして正社員になれるかもしれない」と考える若者が殺到している。こうした若者の希望を悪用する雇用形態が「熱情ペイ」だ。

 「熱情ペイ」をめぐり、最初は「この頃の若者はハングリー精神がない。お金にしか興味がない。自分達はもっと少ない給料でもがんばってきた」と批判する中年層もいた。給料が少なくても、勤務期間の長さや仕事の熟練度に応じて報酬もだんだん上がっていく契約であれば問題ない。しかし、「熱情ペイ」はほとんどの場合、短期間で契約が終わるため「我慢すればいずれ良くなる」という希望が全く持てないのが特徴だ。

 「熱情ペイ」を乗り越えて正社員になったという人はほんのわずかである。企画財政部(部は省)によると、青年の失業を解決するために公共機関は2014年上半期、インターンとして1万2556人を採用した。条件は週40時間勤務、給料120万ウォン(約14万円)。だが、インターン後に正規職として採用されたのは、このうち16.6%にすぎなかった。

 ネット上では、「そもそも正規職採用のためのインターンではなく、使い捨てインターンだった。これは会社も公共機関も同じだ。ボランティア募集と言えばいいのにインターンというから就職できるのではないか希望を持ってしまう」「熱情ペイの問題は、(所得が少なすぎて)将来の計画を立てることができないこと。未来に対する希望が持てないこと。前が見えない不確実性」だと嘆く書き込みが後を絶たない。

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「韓国の2014年の流行語は「熱情ペイ」「IKEA世代」」の著者

趙 章恩

趙 章恩(ちょう・ちゃんうん)

ITジャーナリスト

研究者、ジャーナリスト。小学校~高校まで東京で育つ。ソウルの梨花女子大学卒業。東京大学学際情報学府博士課程に在学。日経新聞「ネット時評」、日経パソコン「Korea on the web」などを連載。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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