• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「エイズ感染児童を放逐せよ」噴飯の連判状

中国のエイズ感染1000万人、無知が悲劇を生む

2015年1月23日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 毎年12月1日は“国際愛滋病日(世界エイズデー)”である。一概にエイズと言っても、その患者は、HIV(ヒト免疫不全ウィルス)に感染した「HIVキャリア」と、HIV感染が進行してエイズ(AIDS:後天性免疫不全症候群)を発症した「エイズ患者」に分類される。2014年11月30日、中国政府「国家衛生・計画出産委員会」副主任の“王国強”は、2014年10月末時点における全国のエイズ感染者(HIVキャリアおよびエイズ患者)は49.7万例、死亡は15.4万例に達していると発表した。

 ところが、民間の「中国エイズ予防の第一人者」と呼ばれる産婦人科医の“高耀潔”は、貧しい人々による売血とその血液の輸血により、中国には1000万人以上のエイズ感染者が存在すると主張している。中国当局はエイズの主な感染経路は性行為であると公言しているが、高耀潔によれば、売血の際の注射針の使い回しにより中国全土でエイズが爆発的に増大し、エイズ患者の血液を輸血された人々に感染が広がり、母子感染により子供の先天性HIVキャリアが増大しているのだという。なお、売血と輸血によるエイズ感染者数の増大を隠ぺいしたい中国政府は、高耀潔の口を封じようと長年にわたって圧力を加えたが、2009年8月、当時82歳の高耀潔は密かに出国し、その後は米国で事実上の亡命生活を送っている。

先天性HIVキャリアの男児を村外へ放逐する決議

 四川省の“西充県”は四川盆地の北部に位置し、“南充市”の管轄下にある人口70万人程度の小さな都市である。西充県は自然環境が良好な上に気候も温和で、2007年には「四川省の居住に適した都市ベスト10」に選出されている。2014年12月17日付の“人民網(ネット)”は、その西充県の某村で母子感染による先天性のHIVキャリアの男子児童を村外へ放逐する決議が行われたと報じた。その概要は以下の通り。

【1】男子児童の名前は“坤坤(こんこん)”、年令は8歳、彼は先天性のHIVキャリアである。2011年、坤坤は目尻を負傷して入院治療したが、家族はその際に坤坤がHIVキャリアであることを知ったのだった。当時目の治療に当たった“南充市人民医院”の医師は血液の化学分析を3回行ったが、結果はいずれも不正常で、最後は“西充県防疫站(感染症予防センター)”がHIVキャリアであると判定したのだという。坤坤の祖父である“羅文輝”は、「俺は坤坤が9カ月の時から今までずっと世話をしてきているが、坤坤がHIVキャリアだなんて考えもしなかった。当時、医者は俺に坤坤は母親の胎内でエイズウイルスに感染したと言った」と述べた。

コメント1

「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」のバックナンバー

一覧

「「エイズ感染児童を放逐せよ」噴飯の連判状」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

意外なことに、伝統的な観光地が 訪日客の誘致に失敗するケースも 少なからず存在する。

高坂 晶子 日本総合研究所調査部主任研究員