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中国の若者に広がる『知日』ブーム

反日でも親日でもなく村上春樹や奈良美智

2015年1月28日(水)

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 気分が滅入る事件の最中なので、すこし軽い話題でいきたい。

 先日、中国で刊行されている『知日』という雑誌の日本語デモ版が日本の潮出版から刊行されることになり、記者会見が開かれた。主筆は在日中国人紀行作家で神戸国際大学教授の毛丹青さんである。毛さんは、私が北京駐在時代から何度も取材した旧知の仲。4年前から、日本を中国に紹介する雑誌を手掛けていたとは聞いていたが、ついにそれが逆輸入されるまで中国でヒットしているとは知らなかった。久しぶりにお会いした毛さんは、「僕は商売人やから、売れるもんしか作らんよ」と独特の関西弁で誇らしそうに話していた。

 この『知日』は、2011年1月に北京で創刊された。「奈良美智」だとか「推理小説」だとか「明治維新」だとか、日本に関するテーマを一つ取り上げ、オタク的に徹底紹介、徹底分析するちょっと贅沢なムック本である。創刊号では1万部売れたらもとがとれる、と計算していたら初版3万5000部を2カ月で完売したとか。今は月刊誌として毎月実売5~10万部も売れている。人口13億人の国で10万部? 大したことないじゃないか、と言ってはいけない。人口は多いが書籍・雑誌流通などが成熟していない中国出版界では、中国で人気の経済時事隔週刊誌『財経』ですら公称40万部。日本のことだけに特化した月刊誌が創刊4年目で毎月実売10万部も売れるというのはかなりすごいことなのだ。

反日デモ8万人、『知日』読者10万人

 「2012年秋の反日デモは50都市で8万人が参加したというけどね、その反日デモの最中に、それ以上の数の中国の若者が『知日』を買ってたわけですよ~」と毛さん。「日本の人たちは、中国にこんなに日本に関心を寄せている人が多いって知らんかったでしょ?」

 私は、中国に何度も通っているので、あの激烈な反日デモが日本憎しで起きているものではないと知っていたし、ある一定の生活水準にいる人たちが猛烈に日本親派であることも知っており、日本のオピニオン誌にも何度か書いている。ただ、最近はあまりオピニオン誌も読まれないので、確かに多くの日本人は中国人がこんなに日本が好きだとは知らないかもしれない。では、中国人はなぜ日本が好きなのか。記者会見では蘇静編集長と日本語版装丁も担当したアートディレクターの馬仕睿さんが、その理由について熱く語っていたので、紹介したい。

コメント24件コメント/レビュー

最近、スカパーで「項羽と劉邦」、「紅楼夢」、「大秦帝国」、「三国志」を見ている。どの話もよく知っている話なので興味を持って見ることができる。さらに、使われている映像技術などが新しく、一瞬ハリウッドものを見ているような錯覚も起こす。「ラストコーション」などの新しいテーマのものも面白く、中国が日本をはるかに凌いだ、アメリカに続く映像大国に進化していることを感じる。中国という国はいろんな意味で目を放すことのできない国であると感じる。この大国が隣国であることは、幸か不幸かわからないが、選択の余地はない。私は若者ではないが、中国の様々を知りたい。「知中」の創刊が楽しみだ。(2015/01/31)

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「中国の若者に広がる『知日』ブーム」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

最近、スカパーで「項羽と劉邦」、「紅楼夢」、「大秦帝国」、「三国志」を見ている。どの話もよく知っている話なので興味を持って見ることができる。さらに、使われている映像技術などが新しく、一瞬ハリウッドものを見ているような錯覚も起こす。「ラストコーション」などの新しいテーマのものも面白く、中国が日本をはるかに凌いだ、アメリカに続く映像大国に進化していることを感じる。中国という国はいろんな意味で目を放すことのできない国であると感じる。この大国が隣国であることは、幸か不幸かわからないが、選択の余地はない。私は若者ではないが、中国の様々を知りたい。「知中」の創刊が楽しみだ。(2015/01/31)

この記事はすばらしい知見です。また、皆さんのコメントと合わせて読めばさらに見方が深まります。今日は良い記事を読めました。(2015/01/30)

中国は中上流層と貧困層で民度やメディアリテラシーが天地ほど異なるので、中国人自身も戸惑っているようです。中国のサイトでこんな発言を見かけました。「田舎の親戚達と話が全く通じないので困る。彼らは国内政治のニュースにはまるで無関心なくせに、TVで日本のニュースが流れると『この小日本が!くたばっちまえ!』と罵倒する。」 上澄みの1億人はともかく、残りの12億人を目覚めさせてしまうと中国共産党が崩壊しますからねえ。(2015/01/30)

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夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長