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子育ての負担を軽くするはずが…

虐待を機に、韓国政府が無償保育を見直し。

2015年1月29日(木)

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 日本は女性の社会進出をサポートするため、保育園の待機児童ゼロに向けた政策に取り組んでいる。韓国も日本と同じ悩みを抱えている。子供を預ける場所がなくて女性が会社を辞める。育児のためにキャリアを諦めたくないと子供を産まない。

 その韓国で保育政策を担当する保健福祉部(部は省)が1月23日、現行の保育政策を見直すと発表した。以下の方向に、保育政策を変える方向で検討するという。

  • 無償保育をやめ、選別保育にする
  • 共働き家庭が優先的に保育園を利用できるようにする
  • 専業主婦家庭には養育手当を支給し、家庭内で保育することを勧める(必要に応じて時間制で保育園を利用する)

 韓国は現在、子育ての負担を軽くし出産を奨励するために、親の所得に関係なく子供を無料で保育園に預けることができる。

 また、「嬰幼児(乳幼児)保育法」を改訂して、「全国の保育園・幼稚園に監視カメラを取り付けることを義務化する」「一度でも児童虐待が判明したら保育教師の資格を停止する。保育園・幼稚園は運営停止。園長は二度と保育園を運営できないようにする」方案も検討するとした。

高評価の保育園で虐待

 これらの新しい保育政策は、1月8日に発生した保育園での児童虐待問題がきっかけとなって始まった。

 1月8日の昼、仁川市のマンション団地内にあるオリニジプ(韓国語で子供の家、保育園の意味)で、33歳の保育教師が4歳の女子の頭を強く殴る事件が発生した。「給食を食べ残した」というのが理由だった。当時の様子を防犯カメラが録画した映像がテレビのニュース番組に流れた。問題になった保育園では過去にも保育教師による児童虐待があったことが、保護者らの証言で発覚した。

 ところが、この保育園は、保育園評価認証で100点満点のうち95.36点を獲得し、優秀な保育園だと高く評価されていた。この認証は、質の高い保育サービスを実現すべく、保健福祉部が施設やプログラムを評価するもの。保護者らはこの認証点数を信じて保育園を選ぶ。全国平均は93.7点だ。

 暴力をふるった保育教師は、インターネットの講座を受講して2級保育教師の資格を獲得。民間の保育教師を3年間務めただけで1級保育教師になった。書類上は文句なしの優秀な保育教師だった。この保育教師は資格停止。保育園は現在、運営停止処分となっている。

 韓国メディアは、「全国各地の保育園で保育教師が児童を虐待している。問題はどこにあるのか」として特集を組み始めた。

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「子育ての負担を軽くするはずが…」の著者

趙 章恩

趙 章恩(ちょう・ちゃんうん)

ITジャーナリスト

研究者、ジャーナリスト。小学校~高校まで東京で育つ。ソウルの梨花女子大学卒業。東京大学学際情報学府博士課程に在学。日経新聞「ネット時評」、日経パソコン「Korea on the web」などを連載。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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後藤 忠治 セントラルスポーツ会長