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中国にブラックスワンが飛来する

権力闘争が市場を揺るがす

2015年2月18日(水)

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 今年は中国のマーケットにブラックスワンが飛来する…。と巷で噂になっている。

 大手商業銀行のひとつ民生銀行の元頭取、毛暁峰が規律違反で党中央規律検査委の取り調べに連行された事件が最初のブラックスワンだと。

李克強VS習近平、仁義なき戦いの火ぶた

 毛暁峰の失脚は、中国報道によれば、すでに失脚している元統一戦線部長の令計画の汚職事件に連座したということになっているが、毛暁峰がかつて共産主義青年団(共青団)中央庁の要職にあり、現首相の李克強とのコネクションも強い共青団の金庫番であることは周知のことなので、令計画事件はもはや、周永康の汚職に連座した事件というより、第19回党大会の人事をめぐる李克強首相を中心とする共青団派と習近平国家主席の仁義なき戦いの火ぶたが切っておとされたのだと、考えるのが普通である。

 中国の権力闘争は5年周期で激しくなるので、こういう展開は不思議でもなんでもないが、習近平政権の場合、これがどうやら、予測不可能な金融リスク、経済リスクとして、市場に大きな影響を与えることになりそうだ、という。

 「ブラックスワン」とは、金融用語で、確率論や従来の知識では、事前にほとんど予想できず、発生したときの衝撃が大きいことをいう。白鳥は白いと思い込んでいたら、オーストラリアで黒い白鳥も発見されたことで、鳥類学者の常識が覆されたという事実を引用して、この理論を展開している認識論学者のナシーム・ニコラス・タレブの著書のタイトルから生まれた言葉だ。中国語では「黒天鵝事件」と言う。

 たしかに中国の権力闘争が、経済や金融に直接影響するケースは今まであまりみなかった。だが習近平政権の場合、従来の権力闘争と違う、と言われている。まず容赦がない。江沢民政権や胡錦濤政権のときは、社会や経済の安定を損なうのでこれ以上やってはいけない、という自制があった。ところが習近平政権は、その自制がなく、とことんまで、相手サイドを追い詰める。この結果、多くの官僚たちが心安らかに業務に専念できない、中央の政治家・官僚とコネのある大企業家も経営に専念できない、という事態が生じてもともと減速中の経済が、ますます悪くなっているのだとか。

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「中国にブラックスワンが飛来する」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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手嶋 龍一 作家・ジャーナリスト