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PX工場、2度目の大爆発が中国を揺らす

環境保護か、国家経済か、それが問題だ

2015年4月17日(金)

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 中国では2015年4月4日から6日までの3日間が清明節”<注1>の祝日であった。4月6日は3連休の最終日で、人々は日頃の憂さを忘れて家族団欒の時を過ごしていた。その6日の夜6時50分過ぎ、福建省“漳州(しょうしゅう)市”の“漳浦県”では“古雷港開発区”にある「漳州PX(パラキシレン)石油化工工場」(以下「漳州PX工場」)<注2>で、大音響を伴う大爆発が起こり、油タンクに引火して大規模な火災が発生した。

<注1>冬至から数えて105日目から3日間を意味し、この期間に墓参りをして先祖の供養を行う。

<注2>PX(パラキシレン)はポリエステル(繊維やPET樹脂)の中間原料であるテレフタル酸の原料として使われる。

紅蓮の炎と爆風と振動と毒ガスと

 目撃者によれば、漳州PX工場で大きな爆発音がしたと思ったら衝撃波が走り、爆発現場からキノコ雲が立ち上ったが、そのすぐ後に2回目の爆発が起こったという。激しく燃え盛る紅蓮の炎は夜空を真っ赤に染め、濃い煙がもうもうと立ち上り、爆風で付近の住宅では天井が崩れ落ち、窓ガラスが粉々に砕け散った。爆風による振動は、漳州PX工場から1キロメートルの距離にあるガソリンスタンドに併設されているコンビニエンスストアの窓ガラスを全て破壊したし、30~40キロメートル離れた地点でも明らかな揺れを感じ、90キロメートルも離れた“厦門(アモイ)市”でも微かな揺れを感じたというから、爆発がいかに激しいものだったか想像できる。“国家地震局”のウェブサイトは、4月6日18時58分に福建省の漳州PX石油化工工場で爆発があったと、付近の地震観測ステーションが記録した地震波を示して報じた。また、漳州PX工場からは毒ガスが発生し、風に乗って辺り一面に漂い、健康被害も予想された。

 事故当日の6日深夜にメディアが報じたところを総合すると以下の通り。

(1)漳州PX工場の爆発・火災による負傷者は少なくとも14人で、うち2人が重傷。
(2)漳州PX工場ではタンクヤードの容量1万立方メートルの油タンク3基、2万立方メートルの油タンク1基が依然として燃焼中で、“漳州市消防局”は78台の消防車と430人の消防隊員を出動させて消火ならびに救援活動を展開中。
(3)江蘇省の“南京軍区第175医院”はすでに数名の専門家を漳州PX工場へ派遣したし、“31集団軍”の某師団は化学防御部隊員120人および「除染車(汚染を除去する車両)」5台を派遣した。
(4)爆発炎上の原因は油タンクからの油漏れである可能性が高い。

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「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」のバックナンバー

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「PX工場、2度目の大爆発が中国を揺らす」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師