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安倍首相の米議会演説、中国はどう報じたか

対立と駆け引き、「新冷戦」の始まりは低調に

2015年5月7日(木)

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 日本の安倍晋三首相の訪米と議会での演説についての、日本や海外のニュースを拾い読みしている。日本の報道では主に二通り。高校生よりひどい英語だ、米議会の8割が聞き取れなかったらしい、謝罪の言葉なかった、アメリカに擦り寄っただけ、といった嘲笑・批判の報道。そして、見事な演説だった、10回以上のスタンディングオベーションで共感が示された、米国の信頼取り戻した、というべた褒めの真逆の報道が相半ばしていたかと思う。中身に関しては、日米同盟強化・深化を、TPP交渉の成立と安保関連法案の夏までの成立をもって進めていくという目標提示でもって訴えた。これに対しては日本の世論でも、大きく賛成反対に分かれているテーマなので、本当に政権の思惑どおりすんなりといくかはまた別ではあるが、演説で公言したことは米国としては安倍政権の決意として受けとめられたことだろう。

 個人的な感想を言えば、日本の首相らしからぬうまい演説だと思った。言葉の強弱や息継ぎまで指示されたカンペを見ながらの演説であったことがウォールストリート・ジャーナルで写真付きで報じられたのはご愛嬌だが、アメリカ人の心に響きそうなフレーズを小憎たらしいまでにちりばめたスピーチ原稿や、的確な演技指導をうけてこの日に備えた心構えは非難されることではなく、対米外交に対する安倍政権の真剣さを物語るものとしてむしろポジティブに受け取られるものではないだろうか。

演説のキモは中国へのメッセージ性

 正直、歴史認識に関わる部分、第二次大戦メモリアルのくだりや硫黄島の和解の演出など、日本人の私も不覚にも目が潤んでしまった。ベイナー議長やバイデン副大統領も硫黄島のくだりでは目頭を押さえていたそうだ。泣かせるつもりやな、とわかっていても、思わず目頭が熱くなる、そういうスピーチ原稿を短時間で書けと言われて自分に書けるかというと、これはなかなか難しい。すなおに、いいスピーチであったと思う。

 ただし、この演説のキモは、感傷を盛り上げるような表現のうまさでもなく、謝罪のあるなしでもない。当然、英語のうまいへたでもない。スピーチ上に名前も出てこない国に対するメッセージ性だろう。言う間でもなく、中国に対するものである。そこで中国ではこの演説がどのように報じられているのか、まずそこを見てみたい。

コメント28件コメント/レビュー

相手にしようとしても、相手にしてくれない焦りではないか、日本が東アジアのリーダーになりたいという戦前の願望を捨てられないではないでしょうか、現時点では良い策かもしれませんが、長い目でみて将来的にどうなるかを検証する必要があるのではないかな(2015/05/11)

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「安倍首相の米議会演説、中国はどう報じたか」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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相手にしようとしても、相手にしてくれない焦りではないか、日本が東アジアのリーダーになりたいという戦前の願望を捨てられないではないでしょうか、現時点では良い策かもしれませんが、長い目でみて将来的にどうなるかを検証する必要があるのではないかな(2015/05/11)

中国は知能の高い人間はたくさんいるのだろうが、頭はよいとはいえない。中国の報道官は人権問題、領土問題に対する他国の批判は内政問題への干渉だといい、挙げ句の果てには口を極めてののしりまくるが、自分たちが覇権を目指していることは隠そうともしないので、他国は中国に取り込まれるとどんな扱いを受けるかを目の当たりに見ることになり、中国を共同でどうにかしなければならないと確信してしまう。彼等の独善ぶりと、中華思想、華夷秩序丸出しを毎回こりずにやっているので頭がよいとはいいようがない。(2015/05/11)

ロシアの戦勝パレードに参加した中国軍を見ていると、中国は戦勝国(正当性は中華民国だけれど)として国連の敵国条項を日本に使ってきませんか?そういうメッセージを自分は感じました。対米工作(日米離間)としては、中国はチャイナマネーとアメリカの出生地主義を利用して大量移民、アメリカ議会、軍、裁判所、ホワイトハウスの乗っ取りを組織化してやっていませんか?FBIが捜査していますよね?他、ISがらみで中東にアメリカを釘づけにすれば、ヨーロッパとアジアはがら空になりますね。ちょうどAIIBの参加地域と重なる。(2015/05/10)

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