• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

テスラの生命線「バッテリー」の政治学

カリフォルニアで「エコカー方式戦争」が再燃

2015年5月12日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

テスラが販売している電気自動車(EV)の高級セダン「モデルS」の試乗を終えた安倍晋三首相と、テスラCEOのイーロン・マスク氏(写真:海部 美知)

 米首都ワシントンで上下両院合同会議での歴史的演説を終えた安倍晋三首相は、日本に帰る途中の4月30日、現職の日本の首相として初めて、シリコンバレーにやってきた。フェイスブックなど現地有力企業の訪問、スタンフォード大学での講演、現地で活躍する日本人起業家との会合など、盛りだくさんのイベントの合間に、電気自動車(EV)で有名なベンチャー企業、テスラ・モーターズの本社にも立ち寄った。

 テスラCEO(最高経営責任者)のイーロン・マスク氏(以下、敬称略)は、真っ赤なEVセダン「モデルS」の助手席に首相を乗せ、自らハンドルを握って本社キャンパスを周回し、その後に建物の中で15分ほど会談した。

 会談後のインタビューでマスクは、「首相に『かっ飛ばしますか?』と聞いたら、『ぜひ!』ということだったので爆走した。どうも首相は、普段速く走れないので欲求不満があるようだった」と記者団を笑わせた。首相自身も「スピードが印象深かった。シリコンバレーのビジネスのスピードを我々も見習わなければ」という感想を語った。

 駆け足の訪問の後、マスクもすぐに本社を出てこれまた超高速で南へ向かい、同日夜には、新しい住宅用バッテリー「パワーウォール」の発表会をロサンゼルスで開いた。

 お互い無害な「スピード」の話の分量が多めの中、ちらりと出た本音がある。「我々はバッテリーの供給に関してパナソニックと緊密なパートナーシップの関係にあり、日本との関係は我々にとって重要だ、と首相に話した」という件である。パナソニックは、テスラにバッテリーを供給しており、現在両社合弁のバッテリー工場「ギガ・ファクトリー」をネバダ州で建設中だ。

お金持ちエリアから徐々に普及

 テスラのモデルSは、シリコンバレーとハリウッドで、既に「その辺でよく見かける高級車」の1つとなっている。

 米自動車情報サイトのエドモンズ・ドット・コムによる2013年の調査では、全米の高所得地域のうち8つの郵便番号エリアで、自動車マーケットシェアの第1位がテスラであった。8つのうち6つがシリコンバレー、2つがロサンゼルス近郊であり、シリコンバレーの中でも最高の億万長者が住むアサートンでは、テスラのマーケットシェアがなんと15%を超えていた。

 ただの高級車というだけではこんな現象は起きない。カリフォルニア独特のエコ志向理想主義のためであり、自身もエコ志向大金持ちであるマスクは、こうしたお客のメンタリティーを理解して、 カッコよさとエコをうまく混ぜ合わせたブランド戦略で、「アーリー・アダプター」層の形成に成功した。

コメント8件コメント/レビュー

前勤務先で iMiev を入れてました。勤務先では隣の事業所への移動などに使っていましたが、「もしトラブルが起きると辛いな」と感じさせる航続距離でした。(2015/05/12)

「Tech MomのNew Wave from Silicon Valley」のバックナンバー

一覧

「テスラの生命線「バッテリー」の政治学」の著者

海部 美知

海部 美知(かいふ・みち)

エノテック・コンサルティングCEO

ホンダ、NTT、米ベンチャー企業を経て、1998年にエノテック・コンサルティングを設立。米国と日本の通信・IT(情報技術)・新技術に関する調査・戦略提案・提携斡旋などを手がける。シリコンバレー在住。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

前勤務先で iMiev を入れてました。勤務先では隣の事業所への移動などに使っていましたが、「もしトラブルが起きると辛いな」と感じさせる航続距離でした。(2015/05/12)

筆者は何故、傍観者なのか? 是非論を何故展開しないのか?EV対FCVの論争で言われる「航続距離」は、どの程度必要なのか? という点について、考察が不足しているのではないか?航続距離が必要なのは営業車だけではないのか(アメリカは、自家用車の一走行距離が長いのかも知れないが)? 自家用車は、夜間充電で充分 一日の走行を賄えるのではないか? 即ち、少なくとも日本では、充電スタンド網の構築は必要が無いのではないかと思われる。タクシーは、バッテリー交換システムで運用可能であろうし、トラック、バスは、バッテリーの積載能力は充分あると思われる。バッテリー+他の発電方式と、燃料電池方式のコスト差と、水素供給網の構築コストを勘案した場合、有利なのはどとらか? FCVは、トヨタの生き残りを掛けた悪あがきではないのか?(2015/05/12)

トヨタとホンダはFCVに力を入れていますが、主力はHVでPHVモデルも増やしています。関西の大都市では充電ステーションもけっこう増えています。(買えもしない身分で上から目線ですが)テスラーも普及価格モデルを出せば私は高評価します。(2015/05/12)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

お客様が低価格に慣れてきている。

片岡 優 ジェットスター・ジャパン社長