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高額化する上海小姐のゆすりたかり

蜜月時代こそ、ご用心

2015年5月27日(水)

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 ひさしぶりに上海に来ている。この6年、上海に来ることはなかったので、その変化に驚いている。まずは中国一高い上海タワーが浦東にそびえ立つようになった。私が最後に上海を訪れたとき、あのタワーはまだ影も形もなかった。

 高さ632メートルの上海市政府のメンツをかけた超高層ビル。ドバイのブルジュ・ハリファ、東京スカイツリーにつぐ世界3番目の超高層建造物。龍が空に昇る姿を模したという、複雑な構造が特徴だ。9つの柱状の構造物が積み重なり、それを二重のガラスのファサードが覆う。

 10年ほど前に聞いた話では、上海市で一番高いビル(上海環球金融中心)が日本の森ビルによるものであったことが、上海市政府としては悔しくて、なんとしても、その隣に、森ビルよりも高く、目立つビルを上海市として自力で建てたいという野望が早くからあったという。その時、すでに龍が空にかけ昇るイメージや、あるいは塔の先端でとぐろを巻く龍が玉(地球)を五本の爪でがっちり握るイメージのデザイン案があった。上海タワーの設計は、2008年、コンペに勝ち抜いた米大手ゲンスラー社が提案したものだが、おそらくは、ゲンスラー社は、上海市の官僚たちがもともともっていた中華思想の体現とも言えるビルのイメージを知っていてこのデザインをコンペに出したのではないだろうか。

 次に、しゃれたショッピングモールやレストラン街がいたるところにでき、飲食や日用品にやたら高い値段がついている。だが客は少ない。5年前は人気スポットであった新天地など観光名所が日曜日でもなんか閑散としていた。現地に住む知人に聞くと「同じようなものが増えすぎて、飽きた感じ。そもそも、地元上海人はあんな馬鹿高いところにはいかない。だが外国人観光客は減っているので、全体に活気は落ちている」。

日本人は減ったが、小姐とトラブルは増加

 古北と呼ばれる古くから日本人が集中して住む一角も寂しくなっていた。ピークのころは10万人といわれた日本人駐在はいまや半分以下。その少ない駐在員も家族を日本においているので、日本人学校でサッカーチームが作れないとか、そういう悩みもあるそうだ。

 だが、日本人駐在員相手の小姐(ホステス)はむしろ増えている。そして、日本人と小姐とのトラブルも増えている、という。

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「高額化する上海小姐のゆすりたかり」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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