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男はなぜ駅の待合室で警官に射殺されたのか(2)

監視カメラ映像は加工、ネット上の疑義は封殺

2015年5月29日(金)

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 5月2日の正午過ぎに黒龍江省"綏化(すいか)市慶安県"にある鉄道駅「慶安駅」の待合室で発生した、45歳の"徐純合"が警官の"李楽斌"に拳銃で射殺された事件(以下「慶安事件」)は、それが徐純合の母親である"権玉順"(81歳)とその3人の子供(6歳、5歳、4歳)の眼前で発生したことで世間の注目を集めた。中国国民は警官が拳銃を列車に乗車予定の庶民に向けて、至近距離から発砲して死に至らしめたことの是非を巡って議論するとともに、公安当局による事件の調査結果に多大な関心を寄せた。

 綏化市は黒龍江省の省都である"哈爾濱(ハルビン)市"から北北東へ約135kmの地点にある。鉄道のハルビン駅から綏化市の北に隣接する慶安県にある慶安駅までの距離は約180kmである。徐純合が母親と3人の子供を連れて乗車する予定で乗車券を2枚購入していたK930列車は、慶安駅発16時14分であり、目的地の遼寧省"金州駅"の到着時刻は翌3日の午前8時33分であった。

公開されなかった監視カメラ映像

 徐純合が射殺されたのは5月2日の正午過ぎの12時23分であったから、それはK930列車の発車時刻より約4時間も前ということになる。徐純合一家は当日9時51分に駅前広場に姿を現してすぐに16時14分発の列車の乗車券を購入した。中国では列車で旅する人は乗車予定の列車の発車時刻より相当早く駅へ行き、乗車券を購入してから当該列車の改札が始まるまでの長い時間を駅前広場や待合室で何をするでもなく、ただ漫然と待っているのが一般的な光景である。何事も起こらなかったならば、徐純合一家も乗車までの時間を待合室で過ごしていたはずである。

 さて、慶安事件の概要については、5月22日付の本リポート「男はなぜ駅の待合室で警官に射殺されたのか」を参照願いたいが、同リポートの前段部分で述べた「監視カメラの録画を基に中国メディアが報じた事件の全体像」とは、5月14日に"中央電視台(中央テレビ局)"がニュース番組の中で報じた事件の録画映像のことであった。5月2日に慶安事件が発生したにもかかわらず、公安部門は監視カメラの録画映像を公表せず、世論はどうして公表しないのかと強い不満を募らせていた。

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「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」のバックナンバー

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「男はなぜ駅の待合室で警官に射殺されたのか(2)」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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