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地上波放送局がすがる韓国版“ニコ動”

視聴者とチャットで対話しながらテレビ番組を作る時代が到来

2015年6月3日(水)

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 韓国ではこの頃、地上波テレビ局の文化放送(MBC)が毎週土曜日の夜に放映し始めた新しいバラエティー番組「マイリトルテレビジョン」が人気を集めている。5月23日時点で、この時間帯での視聴率1位、バラエティー番組で視聴率1位を記録した。韓国メディアはこぞって「マイリトルテレビジョン」がなぜ人気なのかを分析する記事を掲載している。社会現象とも言えるほどの人気ぶりである。

 「マイリトルテレビジョン」は、アイドル、お笑い芸人、飲食店社長など6人がプロデューサー兼出演者でそれぞれ番組を作る。野球、料理、美容、悩み相談、ダンスなどをテーマに、それぞれが番組を企画し、MBCのスタジオで撮影する。

 ただし、すぐにテレビ番組として放送するわけではない。まずは、ポータルサイトDaumの中にあるインターネット放送コーナーで隔週の日曜日に、6人がそれぞれ時間を決めて生放送する。

 視聴者は6人のうち一人を決めてインターネット生放送を視聴する。どのチャンネルにも2万人以上の視聴者が集まっている。いずれも番組を視聴しながら、チャットの機能を使って、出演者に「あれをしてほしい」「これをしてほしい」と注文を出す。「もっと面白く話せ」といったつっこみをいれたりもする。視聴者参加型の番組はいくつもあったが、視聴者とのチャットが番組の重要な要素になるのは「マイリトルテレビジョン」が初めてである。

 インターネット生放送なので出演者はチャットに反応し、ゲストを呼んだり、番組内容を途中で変えたり、喜んだり落ち込んだりしながら番組を作っていく。出演者はアクセス数を増やすため必死だ。最下位の2人は番組の途中で降板させられるペナルティーがある。

テレビ離れにあらがう挑戦

 MBCはインターネット放送で流した6人の放送内容とチャット内容を編集して「マイリトルテレビジョン」というテレビ番組を制作し、地上波放送で放映する。「マイリトルテレビジョン」は6つの個人放送局を束ねてバラエティー番組にしたようなものである。

 多くの番組はこれまでは、地上波テレビで先に番組を放映し、その裏話や制作秘話をインターネット放送で公開していた。「マイリトルテレビジョン」はその逆で、インターネットで先に番組を公開し、個人放送の裏側を後から地上波テレビ局が放映する形式になっている。「マイリトルテレビジョン」は、地上波テレビ局が番組制作のパターンを変える実験に挑んだものと言える。

 地上波テレビ局がこのような新しいことにチャレンジしたのは、視聴者を巡る他のメディアとの競争やテレビ離れを食い止めるためとみられる。

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「地上波放送局がすがる韓国版“ニコ動”」の著者

趙 章恩

趙 章恩(ちょう・ちゃんうん)

ITジャーナリスト

研究者、ジャーナリスト。小学校~高校まで東京で育つ。ソウルの梨花女子大学卒業。東京大学学際情報学府博士課程に在学。日経新聞「ネット時評」、日経パソコン「Korea on the web」などを連載。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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