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周永康はなぜ死刑にならなかったか

裏取引か不文律か、闘争はさらに複雑化

2015年6月17日(水)

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 周永康の判決があっけなく出た。無期懲役と予想よりも軽いものだった。それまでの、周一族の腐敗ぶりの喧伝、起訴段階でわざわざ機密漏洩容疑を付け加えたこと、習近平暗殺未遂の主犯は周永康であるといった香港などからのゴシップ報道を合わせれば、習近平政権は、彼の死刑判決を望んでいたと言われていた。少なくとも周永康が死刑判決を受けても、国民としては納得せざるを得ないだけの犯罪に関わっていたという印象を与えていた。しかも、彼と共謀していたといわれる元重慶市党委書記・薄熙来の公判が大々的にショーとして人民に公開され、SNSの微博などでもその発言や表情を逐一発信されたのとは違い、裁判は非公開でそそくさと行われた。裁判でどういった証言ややりとりがあったかは、目下ほとんど外に漏れていない。これはどうしたことか。なにか裏取引でもあったか。それとも、習近平が妥協したのか。

「無期懲役」「上訴しません」

 6月11日、天津市第一中級人民法院で周永康に対する判決は言い渡された。CCTVでもその様子は放送されたが、かつて「百鶏王」のあだ名をもち、精力絶倫といわれ脂ぎっていた周永康は、その見る影もなく、頭髪は真っ白に変わり、顔も痩せほそり、こめかみには老人特有のシミが浮いていた。やや猫背になり、自分より上背のある警官にはさまれて被告人席に座る様子は、権力闘争の敗北というもののみじめさを視聴者に伝えるには十分だった。

 だが、その判決内容は、おそらく多くの人たちが予想していたよりも甘かった。

 無期懲役、政治的権利の終身剥奪、および個人財産の没収。罪名は職権乱用罪で懲役7年、故意の国家機密漏洩罪で懲役4年、そして約1.3億元の収賄罪、この三つの罪を合わせると無期懲役という。判決を言い渡されている間、周永康は観念したように目をつぶり、最後に罪を認め、上訴しません、と答えた。

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「周永康はなぜ死刑にならなかったか」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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