NBonline SPECIAL 新・日本的経営の姿

『ワークスタイル変革への挑戦』

 
山本佳奈氏
IBMビジネスコンサルティング サービス
ヒューマン キャピタル マネジメント
マネージング コンサルタント
山本 佳奈

 IBMビジネスコンサルティング サービス(IBCS)の山本 佳奈氏は「ワークスタイル変革への挑戦」と題して講演。自社での取り組みを紹介した。

 21世紀に入り、世界的に高齢化が進んでおり、また、ライフサイクルも変化している。これがワークスタイル変革の背景にあると山本氏は指摘する。

 ワークスタイルの変革はどう進めたらよいのか? ビジョンの設定→それを具体化する環境→人事制度などの整備という順序がよいという。

 IBCSの場合、その変わらぬビジョンは「学習する組織」であり、これを具体化するオフィス環境を整えた。オフィスはフリーアドレスで社員はPCを持って空いている席に座る。「座席数は利用対象者数の20%ぐらいしかないが、10年以上在籍している私が座れなかったことは1度だけ」と山本氏は話す。

 また、コミュニケーションはITツールで補う。チャットツール、テレビ/電話会議、ウェブ会議などである。また、社員1人ひとりにカスタマイズされたポータルサイトが用意されている。

 人事制度にも力を入れている。個人の年収はスキルレベルによって決まるが、それは自分が申請し、評価委員会で認められないとアップしない。「上司がそろそろ…と声をかけることはなく、自分で申請しないと放置される」という。

 また、個人のナレッジをデータベースとして蓄積し、組織のナレッジに転換する仕組みも整えられている。その貢献度も評価の対象となる。

 このような変革を推し進めた結果、どんな成果が得られたのか?

 まず、紙の量が大幅に減った。その分は情報共有のポテンシャルとなっている。また、情報収集のスピードも速くなった。オフィススペースのコストも圧縮されている。取り組みの始まった1994年と比較すると、社員数は12倍、売上高は50倍となっており、社員1人あたりの生産性は約4倍にアップした。

 最後にこれからワークスタイルの変革を行おうとしている企業に対し、山本氏が推奨するアプローチ方法が挙げられた。それは「誰が見ても変化が分かる部分から始めること」「1つの部署から始めて、その成功体験を広げていくこと」である。

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