大和ハウスは「人・街・暮らしの価値共創グループ」として、「人が心豊かに生きる理想の社会」を事業理念として掲げる。創業以来、経営の軸としてきた「技術力」を環境・エネルギーの分野で活かし、「見える化」をキーワードに、社会の要請に応える製品・サービスの提供を目指す。
取締役常務執行役員
技術本部総合技術研究所所長
技術本部商品開発担当

大和ハウスが2006年9月に発売した注文住宅xevo(ジーヴォ)は、耐久性と環境性能(省エネ)に関して、同社が半世紀以上にわたって積み上げてきた技術力が結集されている。「耐久性はお客様にとっての資産価値の向上に役立つだけでなく、建て替えやメンテナンスを減らすことで、それに伴うCO2排出削減、資源保護など、環境保全のためにも重要な意味をもつ」と取締役常務執行役員(商品開発担当)
氏は語る。
xevo シリーズは、強靭な耐震性はもちろん、「外張り断熱通気外壁」や「太陽光発電システム」「高耐久外壁塗装・XE(ジー)コート」を機能として備える。これらの技術によって、xevo は一般の住宅に比べ、年間のエネルギー消費量やCO2排出量、光熱費を約40%削減(※1)することができる。また、外張り断熱通気外壁は、壁内部に通気層を設け、住宅寿命を縮める原因となる結露を抑制、加えて二重の防水処理を施すことで高い防水性を確保し、業界トップクラスの防水15年保証(※2)を実現した。2007年には太陽光発電システムを標準装備したxevoE を発売し、環境意識の高いユーザーから支持を得ている。
| ※ 1 | 【試算条件】当社モデルプランによる試算値。当社の「eco ナビデーター」によるシミュレーション結果をもとに算出。一般の住宅= 新省エネルギー基準適合(Q 値= 4. 20W/m 2K)当社のxevoE(Q 値=2.12W/m2K、太陽光発電3.12kW 搭載)■建設地:兵庫県神戸市 ■ご家族:4 名 ■給湯:ガス湯沸器 ■調理:ガスレンジ ■空調:電気エアコン それぞれの数値について、エネルギー消費量:43.24%、CO2 排出量:40.80%、光熱費41.05%を削減することができます。 |
| ※ 2 | 雨水の浸入を防止する部分 |
省エネルギー・創エネルギーの見える化
「どんなに耐久性、省エネ性に優れた住宅でも、“住まい方”によって実際の効果は大きく左右される」と、濱氏はエネルギーシミュレーションソフト『ecoナビゲーター』開発の経緯を話す。
eco ナビゲーターに住宅の建物データや建設地、家族構成、設備アイテム、そして電気の使い方に関する普段の生活習慣を入力すると、想定される年間のエネルギー消費量や、それに伴う光熱費、CO2排出量などが表示される。これをもとにスタッフが環境配慮住宅・エコな住まい方を提案し環境負荷を減らしていく。
濱氏は「お客様のエネルギー消費量を画面上に“見える化”することで、楽しみながら自分の生活が環境に与える影響を知ることができるシステム」と強調する。なお、このeco ナビゲーターとxevo シリーズの環境性能の活用により、2007年9月に第9回グリーン購入大賞『優秀賞』を、また12月には「平成19年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰」を対策技術導入・普及部門において受賞した。
総合エネルギーサービス事業への展開
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| ▲クジラをモチーフにしたデザイン(2006年度グッドデザイン賞受賞)がユニークな『風流鯨(かぜながすくじら)』は、自治体などに15基の販売実績がある |
人の暮らしに必要不可欠なエネルギー資源は、現在、枯渇による価格高騰やCO2の排出に関する温暖化をはじめ大きな社会問題となっている。大和ハウスグループはこれらの問題についても正面から取り組み、本年9月にはエネルギー・マネジメント・サービスを展開するイーキュービックと業務提携を締結、供給からコンサルテーションまで含む総合エネルギーサービス事業を展開している。
風力発電事業については、愛媛県佐田岬に1000kW×9基の風力発電機を建設。四国電力に売電して一般家庭6500世帯分の電力を供給している。また、一般企業向けにも10kWクラスの発電機「風流鯨(かぜながすくじら)」を開発した。
さらに、安定した電力供給を目指し、リチウムイオン電池の開発にも取り組んでいる。2006 年に事業化に向け、試作・開発を行うエリーパワー社に出資し、来年には生産工場の建設も予定している。
長寿命化を超える超寿命化
今後に向けて濱氏は、「xevo を出したときには“住まいは技術で進化する。”をコンセプトとしたが、今後は技術で『さらに』進化させていく」と語り、ここでも「見える化」がキーワードになる。例えば、住宅購入時だけでなく、すでに住んでいるユーザーに向けて、環境に楽しく配慮できる住まい方を可能にするためのエネルギーモニタリングシステムの開発がある。
また、建築物総合環境性能評価システム『CASBEE(キャスビー) すまい(戸建)』についても濱氏は「最高ランクの五つ星をとることよりも、新築時の環境配慮を設計するツールとして活用したい」と話す。この評価システムの導入により住宅の環境性能を見える化し、ユーザーに住まい方を伝えるコミュニケーションツールとしても活用していく構え。
他方、国の方針でもある「200年住宅」の開発を急ピッチで進める。日本では30年が現状とされるだけに、築いてきた技術を結集し、長寿命を超えた“超寿命化”を目指す。
大和ハウスグループの環境への取り組みは、日本古来の住宅や街がもつ環境性能から学んでいる。例えば、「水舟」「カワド」のある郡上八幡(岐阜)では自然な水の循環を上手に取り入れた暮らしがいまも続いている。エネルギーを大切に使い自然と共に生きる。大和ハウスの基本姿勢「共創共生」に通ずる精神がそこにはある。
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外張り断熱通気外壁は、鉄骨内部に断熱材として高性能グラスウールを充填。その外側にさらに断熱材として高密度グラスウールボードを張るという多重構造によって、建物の断熱性を向上させて省エネを達成する。 |
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太陽光発電では年間平均で一般家庭の消費電力の70%を賄うことができ、昼間の消費電力が少ないときには余剰分を電力会社に売電することで経済性がアップする。 |
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XE コートは紫外線の影響による塗膜の劣化を防ぐための処置であり、外壁の美観を長期にわたって保持することで省エネに貢献する。 |
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| ▲eco ナビゲーターによるシミュレーション結果の例 |







