高速電力線通信「HD-PLC」の普及が加速する!
Vol.1 「HD-PLC」検証ハウスオープンVol.2 「HD-PLC」が拓く新しいビジネスの可能性Vol.3 「HD-PLC」世界的な普及に向けて
高速電力線通信「HD-PLC」の普及が加速する! Vol.1 「HD-PLC」検証ハウス
がオープン、広がるアライアンスの輪
「HD-PLC」の普及へ、環境整備が完了

電力線を通信回線として利用する高速PLC(Power Line Communication=電力線通信)の新しい通信方式「HD-PLC(High Definition Power Line Communication)」の対応製品は、2006年10月4日に2MHzから30MHzの使用を認めた高速電力線搬送通信設備に関する告示・施行を受けて、2007年から次々と登場している。

この「HD-PLC」は周波数利用効率が高く、高速なデータ通信を実現する独自技術の採用で、高速かつ安定した通信を可能にする。また、強固なネットワーク・セキュリティ機能や柔軟で容易な機器増設が可能といった優れた特長を有しており、次世代のホーム・ネットワークの切り札として期待を集めている。

こうした「HD-PLC」製品の開発・販売を展開する松下電器産業、パナソニック コミュニケーションズなどの各社は、2007年9月、「HD-PLC」の一層の普及・拡大と、各社製品間の互換性向上を目指してHD-PLCアライアンスを設立した。現在、このHD-PLCアライアンスには国内外の14社が正式加盟しており、また、新年度の4月以降13社が加盟予定だ。

さらに、HD-PLCアライアンスでは、「HD-PLC」採用機器の性能や互換性、相互接続性などの各種検証を行うための「HD-PLC」検証ハウスを建設、2008年2月から公開している。これにより、「HD-PLC」対応製品の開発をスピードアップするとともに、本格的な実用化に向けた多様な製品の登場が期待される。

実際の生活環境を再現した「HD-PLC」検証ハウスがオープン

「HD-PLC」検証ハウスは、福岡市博多のパナソニック コミュニケーションズ敷地内に建設。家屋は軽量鉄骨造2階建で、延べ床面積は141.2平方メートル(42.7坪)。「HD-PLC」製品が実際に使用されるユーザー環境を想定した住宅設備、家電機器、検証機材を備えており、これらを活用して相互接続性の検証などができる。

具体的には、PCだけでなくテレビや録画機器などのAV機器、電話やFAXなどの通信機器、またエアコン、冷蔵庫、電子レンジ、掃除機、ドライヤーといった家電製品を備え、風呂に入ったり料理をしたり、そこでそのまま普通に生活できるような環境を整えている。こうした実際の住宅環境や、さまざまな電子機器による電力線への雑音の影響をも含めた生活環境を再現することにより、ネットワークアプリケーション(AVストリーミングなど)の動作検証やメーカーの異なる「HD-PLC」機器の相互接続検証、通信性能の検証ができるようになっている。

さらに、この検証ハウスでは一般的な2つの配線方式でのテストが可能である。1つは、在来工法の住宅に多い配線方式で、分電盤からスター状に各部屋に配線した後、各部屋のジョイント部からコンセントへ配線し、さらに別のコンセントへ順送りに接続される配線方式。

もう1つは、最近増えているユニット工法(壁など躯体を工場で製作)の住宅に多い配線方式で、分電盤からスター状に各部屋に配線した後、各部屋のジョイント部から各コンセントに個別にスター状に分配する配線方式であり、ユニット配線と呼ばれている。この2つの配線方式を、分電盤を切り替えることで簡単に現出でき、それらの環境下で「HD-PLC」機器を評価することができる。これにより、配線方式の違いによる性能の差を確認することも可能だ。

このほか、住宅近傍10m四方の電界強度取得を考慮した配置で建設している。

「HD-PLC」検証ハウスの特徴=「1軒で2種類の配線」

実際の生活環境で「HD-PLC」をテスト、認証ロゴ取得が可能に

 このように、ユーザーの実際の利用環境をほぼ完全に再現した「HD-PLC」専用の検証ハウスを活用することで、「HD-PLC」機器の同一条件下でのベンチマークテストや相互接続性の検証などを実施し、客観的なデータを得ることが可能になった。

また、検証ハウスの一室に「HD-PLC」ロゴを付与するためのテストを行う互換認証サイトが設けられ、この認証テストをクリアすると「HD-PLC」ロゴが取得でき、別途商標許諾契約後に使用が可能になる。

さらに、電気配線の伝送路特性を数値化した机上のシミュレーションや、PLC伝送シミュレーターを使って伝送路をシミュレーションする設備も備えている。

加えて、検証ハウス内には「HD-PLC」製品や試作品など多彩なアプリケーションを紹介する常設展示スペースが設けられており、「HD-PLC」の優位性・利便性をアピールすることもできる。また、実際の住宅環境の中で「HD-PLC」製品がどのように使われているか、その利用シーンなども紹介されており、感覚的に「HD-PLC」製品を体験することも可能だ。

こうした「HD-PLC」検証ハウスがオープンし、その設備環境を利用できるようになり、「HD-PLC」製品の開発を進めているメーカーにはまさに追い風だ。すでに利用申し込みが相次いでおり、多彩な「HD-PLC」製品の登場が期待されている。「HD-PLC」の普及に向けた環境が整い、本格的な実用化が加速しつつあるとも言えるだろう。

HD-PLCアライアンス事務局
〒812-8531 福岡県福岡市博多区美野島4-1-62
TEL:092-477-1671
E-mail:hd-plc_alliance@ml.pcc.mei.co.jp
URL:http://www.hd-plc.org/japanese/Default.aspx

HD-PLCアライアンス検証ハウスニュースリリース動画で見る 「HD-PLC」で暮らしを豊かに