
今、エンタープライズ・コンテンツ・マネジメント、ECMへの関心が高まっている。ITやインターネットの普及に伴い、企業が扱う情報量が爆発的に増加し、その情報をどう企業活動に活用できるかが競争力に大きな影響を与えるようになったからだ。J-SOX法に代表されるようにコンプライアンスへの要求もこれに拍車をかける形になっている。
しかし、日本IBMでECMビジネスを推進する下垣典弘氏は、「ECMについて誤解している風潮が強い」と指摘する。「ECMというと文書管理システムやワークフローツールを思い浮かべる方も多いと思いますが、それは違います。企業活動には常にコンテンツが関わってきます。コンテンツを管理して活用することは、企業の基本活動を支えることなのです」という。
確かに、文書管理システムは今あるものをデジタルに置き換え、デジタル・ドキュメントをデータベース化して管理するソリューションであり、ワークフローツールはIT上で業務プロセスを自動化するためのツールだ。しかし、これらのソリューションを併用することで企業の基本活動を支えることができるのではないだろうか。
それに対して下垣氏は、「それぞれが別々に捉えられていることが問題なのです。それでは収益の向上に貢献できません。コンテンツは業務プロセスの中で活用されてこそ意味を持ちます。そのためには、業務プロセスとコンテンツ管理が密接な関係になければならないのです」と述べ、それを実現するためには、企業全体としてのアプローチの視点が重要であると説く。
「要所要所のポイントソリューションの集大成がECMだと考えると、ファンクションから見てしまいます。そうではなく、本来、企業のコンテンツには何があり、効率的に企業が活動するためには、どんなプラットフォームが必要かを考えるべきなのです」(下垣氏)とし、もっと大局的な視点から見なければECM本来の機能は果たせないという。
