
「グリーンITが話題になっていますが、各社のソリューションは省電力マシンやシンクライアントなどハードウェアの入れ替えが前提になっています。そこで、現状を活かして導入できるグリーンIT のソリューションを探していたのです」と森氏は語る。
海外のソフトウェアの導入とサポートを得意とする同社が見出したのが、PCの省電力化を図る『SURVEYOR』(サーベイヤ)と、紙の消費量を抑える『GreenPrint』(グリーン・プリント)だ。同社では両製品を日本語化し、『IT-ECOシリーズ』として昨年10 月から販売を開始した。
「『SURVEYOR』は3 年前から販売が開始され、すでに50 万ライセンスの実績があります。Windows 95からWindows Vista まで対応し、どのWindows PCでも省エネを実現することができます」と森氏。オフィスの消費電力としてはエアコンや照明機器に目が行きがちだが、IT 機器の消費量は照明機器とほぼ同じだと言われている。IT関連企業であれば、その比率はさらに上がることもある。その部分で省エネが実現できれば効果は大きい。PC の発熱量が下がれば、エアコンの利用も抑えることができる。
『SURVEYOR』の特徴は、クライアント・サーバー型できめ細かな設定が行える点だ。Windows自体の電源設定機能を、『SURVEYOR』によって強制的にスケジューリングし、利用形態に応じた電源設定が行える。さらにPC別、部門別、全社レベルで統計データを作成することができ、省エネ効果を測定して改善策を打ち出すことができることも大きなメリットだ。

「例えば、役所などではお昼休みにPC の電源を切るように指示していますが、実際にはディスプレイの電源だけ切って本体の電源はそのままにしておくケースも少なくありません。再起動が面倒だからです」と、森氏は現状のPC 省エネ対策の問題点を指摘する。「『SURVEYOR』で12 時5 分にすべてのPC の電源を落とし、12 時55 分に再起動するように設定しておけば、確実に50 分間電力消費を抑えることができます」と森氏は語る。
強制的にPC の電源を落とすようにすると、ユーザーから不満の声があがってきそうだが、PC ごと、職種ごと、部署ごと、曜日ごとなどきめ細かく設定することでこのような不満に対応することができる。特定のアプリケーションを利用している間は、設定した時間になっても電源を落とさないといった設定もできる。スキップボタンも用意され、必要に応じて利用時間を延長することも可能だ。
「省エネは細かいことの積み重ねです。突然の来客があってPC を点けたまま30 分ほど席を離れる場合でも、10 分間操作がなければ電源を切るように『SURVEYOR』で設定しておけば、その時間だけ省エネができます。こうした積み重ねが大事なのですが、個人レベルではなかなか実現できていないのが現状です」と森氏。そのために、クライアント・サーバー型の電力管理が必要なのだと説く。
森氏によれば、『SURVEYOR』を導入することで、一般の企業で25%、省エネを徹底しているところでも15%の省エネ効果が期待できるという。「まず何の設定もせずに『SURVEYOR』を導入して現状を把握することから始めることをお勧めしています。自社のPCがどれだけ電力を消費しているかを知ることから対策が始まるのです」と森氏は強調する。
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『IT-ECO シリーズ』のもうひとつのソリューションである『GreenPrint』もクライアント・サーバー型で、管理者側から各PC の印刷の利用状況を把握でき、省資源効果をレポートとして作成することができる。
「『GreenPrint』の基本的な考え方は、不要な印刷を抑制することです。まず、印刷不要と思われるページを自動的に指摘し、削除する機能が提供されます」と森氏は説明する。白紙のページやヘッダー・フッターだけのページは印刷しないといった一定のルールに基づいて、印刷前に利用者に印刷対象ページを示して確認させ、操作ミスや確認漏れを防ぐことができる。プレビュー画面を表示させるかどうかはユーザー側で設定できる。
また、ページ内のイメージだけ、あるいはテキストだけといった印刷部分を指定したり、印刷イメージをPDFに保存する機能も提供されている。「そのほかにも両面印刷のプリンターがあるのに両面印刷をしない場合には警告が表示されるようになっています。こうした機能によって、紙だけでなくトナーの消費量も抑えることができます」と森氏は強調する。
さらに『GreenPrint』では、すべてのPCから印刷情報を収集し、グループごとや全社で統計データを集計した削減効果レポートが作成される。この情報はPC 側にも提供され、¥マークや木のマーク、紙のマーク、地球のマークが、それぞれ金額、紙の原木、紙、CO2 排出量を示し、自分がどれだけエコに貢献できたかが様々な切り口から確認することができる。「紙代、インク代などはそれぞれ設定する必要がありますが、こうした情報を提供することがモチベーションを高めることにつながります」と森氏はその効果を指摘する。
『SURVEYOR』と『GreenPrint』はいずれも即効性が期待でき、省エネ効果が統計データとして把握できる実践的なソリューションである。同社では、6月末からインテル、ダイワボウ情報システムとの合同セミナーを全国10カ所以上で開催予定となっている。一度、セミナー会場に足を運んでみてはどうだろうか。

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