健康食品・トクホの事業プロデュース マーケティング戦略立案から販促施策までワンストップサポート

昨年7月に東洋新薬と電通が共同出資して設立したTSDウェルネス。両社の強みを生かして付加価値の高い健康食品・トクホの事業プロデュース、マーケティング戦略立案、商品開発支援等のコンサルティングを行う。その背景にある健康食品市場の展望とTSDウェルネスの戦略を多田俊哉社長に聞いた。

― 昨年7月、東洋新薬が66%、電通が34%を出資して、健康食品専門のコンサルティング会社TSD ウェルネスを設立しましたが、その狙いを教えてください。

多 田 東洋新薬は、トクホ許可取得数日本一であり、フラバンジェノールに代表される機能性素材の研究開発から、健康食品の商品企画、事業提案まで行う受託製造企業として市場をリードしてきました。昨年は2兆数千億円規模といわれる健食市場の成長にもかげりが見えたと言われましたが、これからも何回か踊り場を迎えながら、マーケットは成長し続けると見ています。健康食品はさらに一般化して、より多くの国民が近しく接する機会を持つようになるでしょう。

 この市場の特徴として、例えばローヤルゼリーならこのメーカー、プルーンはこのメーカーという具合にガリバー企業がブランドを確立していることがあげられます。大半は通販や会員制組織で販売されていますが、最近はナショナルブランドの食品・飲料メーカーや医薬品メーカーが参入し、小売店でもよく見かけるようになりました。これから新たなガリバー企業が生まれる可能性も高いと思います。

 その中にあって、東洋新薬の事業は大きく3つに分類できます。一つ目は、専業メーカーがブランド商品を果敢に育てる事業のプロデュース。二つ目は、食品・飲料など異業種企業の新規参入の支援。三つ目はこれからの話ですが、ドラッグストア、コンビニエンスストアなどの流通と共同で新商品を育成する事業です。

 これらの事業をプロデュースしていくに当たって東洋新薬の強みは、数多くの顧客企業の商品や事業をプロデュースした経験と実績、そして市場黎明期から蓄積してきた豊富な知見です。これらの知見をさらに高度なサービスとして提供するための最も合理的かつ最適な結論が、電通とのジョイントベンチャー設立でした。

 これまで健食業界のガリバー企業が行ってきた最も重要な仕事は、自覚しているいないにかかわらず、ブランド構築のためのマーケティングとプロモーションでした。それも全て試行錯誤の積み重ねです。東洋新薬も、顧客企業の先の消費者を視野に入れた商品プロデュースを通して、ブランド育成のための知見を蓄積してきました。

 同じ機能性を訴求する商品でも、コミュニケーションやプロモーションは消費者ターゲットによって手法が異なりますし、売り上げや消費者イメージに非常に大きな影響を与えます。だからこそ、マーケティングのプロフェッショナルでありマス商品の効果的・効率的なコミュニケーション、プロモーションのノウハウを持っている電通と共同で、さらに付加価値の高いサービスを提供したいと考えたのです。

 これまで健康食品の新製品開発は、マーケットリサーチの分析結果よりも、「これは売れる」という経営陣の直感にもとづく決定がなされていたケースが多いと思います。おそらく革新的な商品ほど、そのポテンシャルを定量化するのは難しいでしょう。そういう意味で私は「プロダクトアウト」を否定しません。むしろ、我々の強みが発揮できる有効な商品開発手段と考えています。

 一方で、市場のニーズ、ウォンツ、シーズを探っていく「マーケットイン」の手法も非常に有望なソリューションであると考えています。しかしリサーチ結果の分析だけでは、健食事業の成功を担保することはできません。そこに東洋新薬の知見が生きてくるのです。

 電通としては、メディア・コミュニケーション以外の分野でジョイントベンチャーに出資したのは初めてということで、大きな決断をしていただきました。

コンサルティングの初期段階から
電通とコラボレーション

― 実際の作業は両社の分業になるのでしょうか。

多 田 ゼロから新規参入したい、手持ちのシーズ素材を活用したい、既存商品をもっと売れるようにしたいなど、クライアントの要望によって作業は異なりますが、いずれの場合でも、TSDウェルネスの社員がプロデューサーとしてワンストップで対応します。

 普通に考えると、東洋新薬が商品開発と製造を担当し、その後のマーケティング、プロモーションは電通に引き継ぐと思われるかもしれませんが、実はコンサルティングの初期段階から両社で共同作業を行っています。

 事業のビジョンが漠然としているクライアントに対しては、業界や商材をマッピングし、プレイヤーや潜在的市場規模、将来予想される競合などに関するプレゼンテーションを行いますが、ここにも調査・消費者分析のプロである電通の強みが発揮されます。ですから、コンサルティングの最初のステップから電通とコラボレーションしています。

― 専門の調査パネルも作りましたね。

多 田 「TSDウェルネスパネル」です。通常の調査では出現率の低い健食・トクホの利用者にあえて絞り込み、「ターゲットとなる消費者」だけを約2万人集めました。様々な条件でさらに調査対象を絞り込めます。設問の仕方や設定にも健食のプロならではのノウハウがあり、信頼性の高い調査結果が提供できます。

100社近くから問い合わせ
成功モデルは「ブランド構築」

― TSDウェルネスを設立して半年になりますが、反応はいかがですか。

多 田 おかげさまで100社近くからお問い合わせをいただき、お話をさせていただいています。

 健食ビジネスの成功モデルは、最終消費者に評価されるブランドを構築することです。しかし皆、それに薄々気が付いているにもかかわらず、大半がまだ半信半疑です。私は「この企業は単一商品でブランドを築き100 億円を売り上げています。別の企業はサプリメントを100 品目売ってやっと100億円。あなたはどちらを目指しますか。TSDウェルネスは、リスクも共有して真剣にコミットしますから、一緒に事業をしませんか」と申し上げています。具体的な内容は申し上げられませんが、既に本格的なプロジェクトが始動しています。調査パネルだけ利用する企業もあります。

― 最後に今後の目標は。

多 田 健食市場の主役、準主役になりうる企業がまだ眠っているはずです。TSDウェルネスはそういう可能性を秘めた企業に、短期間で効率的に成果をあげる支援をさせていただきたい。そのチャンスは大いにあると考えています。クライアントの事業価値を高めることで、業界の発展に寄与する企業を目指します。

お問い合わせ先  

株式会社TSDウェルネス 〒100-0011 東京都千代田区内幸町1-1-7 大和生命ビル
Tel.03-5510-1201 Fax.03-5251-5654 http://www.tsd-w.jp/

株式会社東洋新薬
http://www.toyoshinyaku.co.jp/