中山 祐次郎

中山 祐次郎

外科医

最近のトピックス
 皆様、はじめまして。私は外科医の中山祐次郎と申します。今回から日経ビジネスオンラインで連載を始めさせていただきます。執筆陣の中で医師は私だけだそうですので、私にしかできないような医師の本音を書いていきたいと思っています。これまではYahoo!ニュースをメインに記事をほぼ毎週書いていましたが、こちらでも書かせていただく機会を頂戴いたしました。若造ではございますが、よろしくお願いいたします。

一介の外科医、日々是絶筆 医者への「袖の下」、どう思いますか?

第22回 患者さんから現金をもらう医者、断る医者

  • 2018年01月17日(水)

 こんにちは、福島県郡山市にあります総合南東北病院外科医長の中山祐次郎です。

 日経ビジネスオンライン読者の皆様、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。昨年2月から始まったこの連載「一介の外科医、日々是絶筆」は、2月で一周年を迎えます。どうにかクビにならずに済んでいるのは、皆様がお読みくださっているおかげでございます。ありがとうございます。

 さて近況でございます。年末年始を私は福島で過ごしました。結婚して初めての年末年始でして、両家に顔を出さねばなあと思っておりましたところ、どちらにも行かないことに。私、実家は神奈川県なのですが、両親が幼子のいる妹一家の渡米に付き合い米国へ行ったため、実家に帰る理由がなくなったのです。妻の家族は郡山の私の家に遊びに来てくれたため、お義母さんの美味しい雑煮をいただくことができました。

 年末年始はオンコールという自宅待機の当番で、12月30日、31日、1月1日とずっと「いつ緊急手術が来るか」と神経を張っておりました。やっぱり3件ほどは緊急手術になり、こんな具合で手術室へ。病気に休日はありませんからね。

晦日、「メス納め」のあとでも緊急手術。みなぎる気合

 年始しばらくして落ち着いたところで、郡山で一番大きな神社に初詣に参りました。これまで毎年鎌倉の八幡様にお参りしていたので、雪の中の初詣なんて初めてで興奮しました。出店のラインナップも、「芋煮」や「田舎汁」など地元色があふれていましたね。

寒空の下、実に多くの参拝客が。出店もたくさんありました
芋煮。雪のちらつく中の温かい汁は美味いですねえ

ドクターにお金、渡したことありますか?

 では本題です。今回は病院でたまに耳にする、患者さんからの「袖の下(お金)」についてお話ししたいと思います。このお金というのは、保険診療で支払う費用とは別に、医師に直接手渡しする現金や金券のことです。

(写真:knape/iStock/Getty Images Plus)

 本記事に先立って私はYahoo!ニュースにこんな記事を書きました(日経ビジネスオンライン編集部の皆様、すみません)。

 「患者さんからの「袖の下」 医師は受け取る?

 この中で私は、4割の医者が「基本的に受け取る」、もう4割が「基本的に受け取らないが断れないときもある」であることを明かしました。つまり8割の医者は受け取った経験があるということになります。さらには弁護士にインタビューし、賄賂罪や脱税といった法的問題がある点について指摘しました。

 日経ビジネスオンライン読者の皆様の世代ですと、ご自身が病気になって入院し、点滴や手術などを受けたことのある方が多いかと思います。あるいは親御さんのご病気で病院に付き添ったことがある方も多いでしょう。

 皆様は、治療の前後で医者にお金を渡したことがあるでしょうか?

    著者プロフィール

    中山 祐次郎

    中山 祐次郎(なかやま・ゆうじろう)

    外科医

    1980年生まれ。聖光学院高等学校を卒業後、2浪を経て、鹿児島大学医学部医学科を卒業。その後、都立駒込病院外科初期・後期研修医を修了。2017年2~3月は福島県広野町の高野病院院長、現在は郡山市の総合南東北病院で外科医長として勤務。資格は消化器外科専門医、外科専門医、がん治療認定医、感染管理医師など。モットーは「いつ死んでも後悔するように生きる」。Yahoo!ニュース個人連載では2015年12月、2016年8月に月間Most Valuable Article賞を受賞。

    アクセスランキング