• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

小林 至(こばやし・いたる)

江戸川大学 教授

小林 至

1968年1月30日生まれ。神奈川県出身。92年、千葉ロッテマリーンズにドラフト8位で入団。史上3人目の東大卒プロ野球選手となる。93年退団。翌年から2000年まで、7年間、アメリカに在住。96年に、コロンビア大学で経営学修士号(MBA)を取得。01年、参議院選挙に東京選挙区から立候補(落選)。02年より江戸川大学助教授(06年から教授)。05年から福岡ソフトバンクホークス取締役を兼任。連盟担当、営業担当、IT戦略担当などを歴任したのち、10年からは、フロント実務の責任者として、チームづくりに携わる。14年限りで退団。
専門はスポーツ経営学。スタジアム・アリーナ推進官民連携協議会(スポーツ庁が主管)の幹事、サイバー大学客員教授、福岡大学非常勤講師なども務める。近著『スポーツの経済学』(PHP)など著書、論文多数。家族は妻と2男1女。

◇主な著書
スポーツの経済学』(PHP研究所) 2015

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

小林至「スポーツ経済学ゼミ」

スポーツ・ギャンブルが合法になる日は近い?

2017年4月7日(金)

 スポーツを賭けの対象とすることは、公序良俗の観点から、あるいは八百長を誘発する危険性の観点から反対の声が多くあり、それらはとても説得力があると思います。しかし、こうした良識的な声が、いくら海洋という天然の要塞がある日本といえど、世界の潮流に対してどこまで抑止力を保つことができるかというと、懐疑的にならざるを得ません。

 なぜならば、ギャンブルはボーダーレスなサイバー空間でのやり取りで事足りる産業ですから、日本において違法ではあっても、取り締まるのが極めて困難だからです。

日本のプロスポーツも対象の英国ブックメーカー

英国ではサッカー場内にもブックメーカーの投票所がある。(写真:Press Association/アフロ)

 まずは外国の現状をお伝えしましょう。例えば英国は、ギャンブルに対する規制が最も緩やかな国の一つです。ブックメーカーと呼ばれる胴元は民間企業で、天気をはじめ不確実なものすべてを賭けの対象としています。プロ野球、サッカーJリーグ、大相撲を含めた日本のプロスポーツも賭けの対象であり、日本の顧客のために、日本語サイトも開設しています。日本から賭ける行為は合法ではありませんが、無修正ポルノと同様、クレジットカードを使いWebサイトを通じて賭ける行為を取り締まるのは容易ではありません。日本からの賭け金が、1円も課税されることなく、海外に流れていることも大きな問題です。

 米国は、日本と同様にスポーツを賭けの対象とすることに対して極めて厳しい姿勢を取ってきましたが、最近では合法化して課税対象にしようという動きが広がっています。米国というと、カジノで世界的に有名なラスベガスの存在から、ギャンブル大国をイメージする方もいることでしょう。実は、ラスベガスのあるネバダ州を除くと、1試合の勝敗を対象としたギャンブルは違法なのです。(日本のtotoのように、複数試合を対象としたものは、デラウェア州、モンタナ州、オレゴン州で合法です)

 ただし、米国の新聞のスポーツ欄には試合の勝敗予想がハンデを含めて詳細に解説されていますので、スポーツが仲間うちでギャンブルの対象になっていることは暗黙の了解なのでしょう。日本における麻雀みたいなものですかね、というと、どこかの元市長のように炎上するかしら。

 しかし、誰でもどこでも、サイバー空間を通じてスポーツ・ベッティングにアクセスできる現状を踏まえ、財政の厳しい州政府が合法化に向けて動き始めているのです。端緒となったのは、ニュージャージー州。1兆円近い赤字を抱え、財政破綻に瀕している同州では、2012年にスポーツ・ベッティングの合法化案が州議会を通過しました。ところが、これに対して北米4大プロスポーツリーグ(MLB、NFL、NBA、NHL)と全米の大学スポーツを統括するNCAAがニュージャージー州を提訴しまして、現在は最高裁で争われているという段階です。

続きを読む

著者記事一覧

もっと見る

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

トランプ政権のここまでの動きはスロー。

ジョセフ・ナイ 米ハーバード大学特別功労教授