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居林 通(いばやし・とおる)

UBS証券 ウェルス・マネジメント本部 ジャパン・エクイティリサーチ・ヘッド エグゼクティブ ディレクター

居林 通

1992年から2003年まで、国内大手投資信託にてアジア株および日本株のファンドマネージャーを歴任。その後2003年から2006年まで、ヘッジファンドにて日本株の運用などに携わった。2006年9月、UBSウェルス・マネジメント部門のアナリストとしてUBS証券に入社。富裕層顧客に向けて、日本の株式、経済動向を分析し、国内・海外に発信している。日経CNBCなどにコメンテーターとして出演する傍ら、日本経済新聞、日経ビジネス、ロイターなどの各種メディアでも解説記事、インタビューなどを通してUBSのハウスビュー(投資見解)を提供している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

市場は「晴れ、ときどき台風」

株価はミサイルが動かすか、それとも?

2017年9月19日(火)

どうにもこうにも相場が動かない日が続いています。

居林:はい。そもそも、株価は時間と共に拡散するものなんです。水の上に絵の具を垂らし、それが時間と共に広がっていく。それと一緒で、ある株は上値、ある株は下値へ動き、拡散していく。株価全体で見れば上にも下にも広がる。それを教えるのがボラティリティ(変動率)で、年2割から3割は動く。

初回でそう教えていただきましたが、今年の夏は。

居林:夏といいますか、この3カ月はとてもそうは思えない。まるで株価自体が意思を持ったかのような、ナローレンジでの取引がずっと続いています。上にも下にも、大きく動く局面が来なかった。前回はそんなときに投資家がやるべき事をお話ししましたが(こちら)、色々新しい投資アイデアになりそうな動きはありました(例えば電動自動車へのシフトなど)が、実際の株価は動きませんでした。

とはいえですよ、居林さんは4月19日掲載の「今、風は変わった。投資のチャンスです。」で、「下げる方向へのオーバーシュートが起きている」と言われました。

居林: はい。皆さんもうお忘れかも知れない「トランプ旋風」で3月13日に1万9633円、1ドル114.88円まで上がった(為替は円安ドル高)相場が、シリアへの巡航ミサイル発射と北朝鮮との緊張の高まりなどで、4月14日に1万8335円、108.64円まで下がりました。これは明らかに下げすぎだと判断して、Yさんをお呼び出ししましたね。5月中旬までに株価は戻して買い場は終了し(「投資チャンスはいったん終了。次を狙うには?」)、その後3カ月ほど、動かない市場が続いています。

前回は「投資のチャンス」でしたが

そうでした。しかし最近、またまた北朝鮮関連の緊張を受けて、株価が下がっていませんか。6月20日の2万230円から見ると、直近(9月初旬)は1万9400円から1万9500円前後、700円くらい下がっているようです。これは、買い場とは言えないのでしょうか。

直近(赤丸の部分)は、4月の北朝鮮のミサイル発射と似た下げのように見えるが? 出所:Bloomberg、UBS 2017年9月時点

居林:そう来ましたか。なるほど。先に結論を言ってしまうと、私ならまだ買いません。

あらら。

居林:しかし、なぜ前回は買いだと判断し、今回はそうではないのか、これは、投資リスクを判断する上で、なかなか面白い実例です。ご説明できるか、やってみましょう。

よろしくお願いします。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官