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細川 昌彦(ほそかわ・まさひこ)

中部大学特任教授(元・経済産業省米州課長)

細川 昌彦

 1955年1月生まれ。77年東京大学法学部卒業、通商産業省入省。「東京国際映画祭」の企画立案、山形県警出向、貿易局安全保障貿易管理課長などを経て98年通商政策局米州課長。日米の通商交渉を最前線で担当した。

 2002年ハーバード・ビジネス・スクールAMP修了。2003年中部経済産業局長として「グレーター・ナゴヤ」構想を提唱。2004年日本貿易振興機構ニューヨーク・センター所長。2006年経済産業省退職。現在は中部大学で教鞭をとる傍ら、自治体や企業のアドバイザーを務める。著書に『メガ・リージョンの攻防』(東洋経済新報社)

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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どうなる?トランプ訪日と日米FTA交渉

2017年10月20日(金)

 10月16日(日本時間17日午前)、日米経済対話の第2回会合が開かれた。11月上旬に予定されているトランプ大統領の訪日を控えているだけに、その前さばき、心構えの準備の意味も持つ。米国が意欲を示しているとされる2国間FTA(自由貿易協定)の交渉の行方や、中国の脅威にどう向き合うか、水面下の駆け引きを読み解く。

10月16日(日本時間17日午前)に開催された日米経済対話の第2回会合。麻生副総理(左)といペンス米副大統領(右)(写真=時事)

 10月16日、第2回の日米経済対話が開催された。11月上旬に予定されているトランプ大統領の訪日を控えているだけに、その前さばき、心構えの準備の意味も持つ。

 結果は予想通り、日米の思惑の違いが明確になった。

 米国の関心は貿易赤字削減だけ

 米国は、一言で言えば、貿易赤字の削減にしか関心がない。赤字の過半は対中国であっても、日本もその対象だ。それに絡めて、特定業界の要望を受けて、個別問題の要求を次々と持ち出してくる。米国産冷凍牛肉に対するセーフガードの問題しかり、米国からの自動車輸出の際の検査手続きの問題しかり、医薬品の薬価算定の手続きしかりだ。具体的な個別利益で成果を出すことにしか関心がない。そこには戦略のかけらもない。

 戦略を語るべき国務省の政府高官が未だ任命されておらず、米通商代表部(USTR)が主導すると、米国はこういうパターンに陥りがちだ。

「中国の脅威」にどう向き合うか

 他方、日本はどうか。台頭する中国を念頭に、日米協力を目指して戦略を練る。そのポイントは「中国の脅威」と「アジアの機会」にどう向き合うかである。それに米国を関与させることが、台頭する中国に日本が向き合ううえで不可欠な戦略だ。

 例えば、中国の国有企業優遇問題や知的財産権の侵害、不公正な補助金問題などに、日米が共同でどう立ち向かうか。米国は中国に対して通商法232条や301条といった、かつて1980年代に使った古いツールを持ち出している。これらは「一方的措置」と言われるもので、かつて米国は日本など貿易相手国に対して振り回していたが、その時代への懐古だろうか。

 ところが、当時と違って、今や中国こそが、「一方的措置」を振り回す恐れがある最大の国となっている。地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)配備に関して、韓国への経済制裁しかり、かつてのレアアースの輸出規制しかりだ。米国が一方的措置を中国に対して持ち出すことによって、中国に今後のお墨付きを与えかねない。日本としてはそのリスクを米国に気付かせる必要がある。それに代えて、日米共同で世界貿易機関(WTO)を活用する「ルールの道」を選ばせるべきだろう。

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