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鈴木 亮(すずき・りょう)

日本経済新聞社編集局 編集委員兼キャスター

鈴木 亮

日本経済新聞社編集局 編集委員兼キャスター。1960年生まれ。1985年早稲田大学政治経済学部卒、日本経済新聞入社。 兜記者クラブキャップなどを経て、1997年ロンドン駐在特派員。大阪本社経済部次長、東京本社証券部次長、日経マネー編集長、日経電子版マネー編集長兼マーケット編集長などを経て現職。著書に『株はよみがえった』(日本経済新聞出版社)、『ど素人でも経済ニュースがすぐわかる本』(PHP研究所)など。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

どうなる、金融改革2017

地域経済活性化の先導役は地方銀行

2017年7月12日(水)

 地方創生は、安倍内閣も政策課題の1つとして取り上げる古くて新しいテーマだ。地元の企業を育て、地元に雇用を産み、地元への投資を呼び込む。その先導役として期待されるのが地方銀行だ。折しも金融庁が地銀に対し、地元での融資拡大を促している。果たして地銀は地方経済活性化の起爆剤となれるか。いち早く「地方創生部」を立ち上げ、成功事例を積み上げている静岡銀行の大橋弘常務に聞いた。

(構成 日経BPコンサルティング 金融コンテンツLab.

大橋弘(おおはし・ひろし)氏
静岡銀行 常務執行役員
1980年慶應義塾大学法学部卒業後、株式会社静岡銀行入行。審査部、経営企画部、欧州静岡銀行出向、支店長、法人部長等を経て、2013年、執行役員沼津支店長、2015年より現職。

「地方創生部」というのは銀行ではあまり耳にしない部署名です。

大橋:2015年7月に発足した。静岡県の経済活性化を支援するのが部の目的だ。きっかけは地元経済の地盤沈下に対する危機感だ。静岡県はかつて、太平洋ベルト地帯の中心で、大企業の製造拠点が集まっていた。東日本大震災が起こり、南海沖地震への懸念が高まるにつれ、静岡県の工場は大丈夫なのかという声が増えた。東北や九州に移転するケースも出始め、裾野市にあったトヨタ自動車のグループ企業の工場が移転し、3000人の雇用が失われた。家族を入れれば1万人が県外に去ってしまった。

 一方で静岡は新東名高速道路の開通もあって、物流拠点としての魅力が高まっている。観光資源の豊富さは昔から変わらないし、製造拠点としても、工業団地を整備することで、中堅企業が進出するなど、新しい流れが出てきた。静岡の経済は、まだまだ可能性を秘めており、伸びしろがある。そのお手伝いをするのが地方創生部だ。

具体的にどのような取り組みをしていますか。

大橋:2015年9月から地方創生全体会議を開催している。増田寛也さんを講師に迎え、県内すべての市町村のトップや担当者、大学、商工会議所などが参加し、静岡県の経済活性化のために議論している。中小、中堅企業を誘致したり、県内企業を成長させたりするために、行政の立場から何ができるか、考えてもらっている。すでに工業団地への企業誘致、観光産業での広域連携など実績が上がり始めた。観光産業は市町村の垣根を越えてやるべきだ。観光客からすれば、今いる場所が何市だろうと何町だろうと、関係ない。伊豆の13市町で組織した「美しい伊豆創造センター」と連携し、海外メディア向けに伊豆の観光体験ツアーを催したり、静岡県と神奈川県、横浜銀行などと広域連携の活動を立ち上げ、市町村の境のない地図を作成するなど、どんどん広がりが出てきた。

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牛島 信 弁護士