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山本 直人(やまもと・なおと)

コンサルタント・青山学院大学講師

山本 直人

コンサルタント・青山学院大学経営学部マーケティング学科講師。慶応義塾大学卒業後、博報堂でクリエイティブ、研究開発、ブランドコンサルティング、人材開発を経て2004年に独立。キャリア開発とマーケティングの両面から企業を対象にした活動を行う。主著に「グッドキャリア」「話せぬ若手と聞けない上司」「マーケティング企画技術」など多数。
個人サイトはhttp://www.naotoyamamoto.jp
ブログはhttp://www.naotoyamamoto.jp/blog/

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

ここでひと息 ミドル世代の「キャリアのY字路」

「貧乏くじ男」の誰も知らなかった幸せ

2017年12月8日(金)

ついつい思い出す不思議な先輩

 師走になって、街は慌ただしい。
 そして、この季節になるとFさんは先輩社員のNさんを思い出す。

 Fさんは、大手メーカーの部長職だ。いまのポジションについて3年になり、たくさんの部下を率いる立場にいる。
 サラリーマンとしては、十分に羨ましがられるポジションだろう。しかし、そろそろゴールが見え始めてきた。
 1年が終わろうとして、今年を振り返る。すると、「来年はどうなるんだろうか」という気持ちになっていく。50代ともなると、来年どころかその先の行く末が気になってくる。

 Nさんの定年退職の送別会も12月だった。そんなこともあってか「またNさんと会ってみたいなぁ」という思いが頭の隅をよぎった。
 だが、NさんはFさんにとって「常に先を歩き続けた先輩」というわけではない。また、決して「できる先輩」というわけでもない。
 Fさんが部長として着任した時に、Nさんは管理課長という立場だった。定年まで、あと1年あまり。いわば「あがり」のポストであり、Fさんにとっては、年上の部下だった。

 Nさんは穏やかな人柄で、でFさんをきちんと支えてくれた。ただ、あまり自分のことを語る人ではなかった。
 それでも、Nさんはある意味で「有名人」だった。実は、その社歴を辿ると「貧乏くじ」の連続だったのだ。あまり自分から話すわけではないが、その噂はFさんの耳にも入っていた。
 そんなNさんに、Fさんが惹かれる理由はどこにあるのだろうか?
 まずはNさんの経歴を振り返ってみよう。

「後始末」に徹した会社員人生

 Nさんが入社したのは、オイルショックが一段落した後になる。自動車メーカーにも納品するB to Bのメーカーなので、影響は大きかった。ようやく経済の状態はひと息ついたものの、高度成長時代の浮いた気分はなくなりつつあった。
 Nさんは営業部門に配属された。ところが、ここで最初の不運が起きる。配属された部の大手取引先の経営が危うくなったのだ。当然のことながら、自社への影響も大きい。
 部は実質的に「解散」となり、若いNさんは「引き取られる」ように異動した。その後も特定の部に長くいることはなかったが、入社10年が経った頃に広報室に異動となった。

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