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浅松 和海(あさまつ・かずうみ)

日経ビジネス記者

浅松 和海

2013年日本経済新聞社入社。整理部で2年間紙面編集をしたあと、証券部で化学業界や株式相場を担当。2017年4月から日経ビジネス記者に。ウリ科が苦手。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

記者の眼

三菱地所社員が自ら試す10年後のオフィス

2018年7月13日(金)

 働き方改革が進むなか、「会社に行かない」働き方が増えている。自宅やカフェなど、会社以外の場所で仕事をするリモートワークはその代表格。インターネットを通じて個人が仕事を受注するクラウドソーシングを使って仕事をする人も増えている。彼らはそもそも大きなオフィスを構えているような会社に所属していない場合が多い。

 「会社」という建物、つまりオフィスビルが今後全くなくなる……さすがにそこまではいかないだろうが、毎日オフィスに社員が集まるのが当たり前、という時代ではなくなった。オフィスの存在感が、働き方の多様化によって相対的に薄まっている。

 こうした業界動向に、オフィスを提供しているディベロッパーは危機感を持っている。東京・丸の内をはじめ、多くの都市開発を手掛けてきた三菱地所もその一つだ。

 同社は今年初め、東京・大手町にある本社をすぐ隣に新しく竣工したビルへ移転した。旧本社が入っていた大手町ビルは築59年とかなり年季が入っていた。ただ、建物が古いから移ったというわけではない。オフィスを提供するプロとして、自分達が従来型の職場環境に長らく身を置いていては、多様化するニーズについていけない。

 オフィスのあり方について考えるため、まず自分たちのオフィスを「実験台」にしよう。そんな狙いがあった。実験開始から半年ほど経った新本社を訪ねた。

パーチと呼ばれるスペースには共有の備品が置いてあり、自然と社員が集まって他部署間のコミュニケーションが生まれる

 オフィス内に入ると、目に入るのは配管むき出しの天井にオシャレな照明。執務スペースはカフェとも見まごうようなデザインになっている。以前訪ねたことがある旧社屋は無機質な雰囲気だった。デザインもさることながら、今回力を入れているのはオフィスとしての機能性だ。印象的だったのは、スペースを仕切る壁がないこと。広いフロアがまるまるぶち抜きになっている。これが実験の一つだ。

営業部、総務部といった部署は緩やかにゾーンが決められているだけで、それらを仕切る壁や棚はない。役員の個室も廃止した。会議が必要であれば、会議室をわざわざ予約するのではなく、モニターを備えた会議スペースでさっと開くことができる。

 同じ部署の中では、デスクを特定しないグループアドレス制(ある程度のエリア内でどの席に座ってもよい制度、フリーアドレス制の一種)を導入し、ローテーブルやハイテーブル、半個室などを用意。自分の仕事に集中したい人のために、完全個室のソロワークスペースもある。社員はその日の気分に合ったスタイルでそれぞれ働いていた。

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