• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

中田 敦(なかだ・あつし)

シリコンバレー支局

中田 敦

1998年慶應義塾大学商学部卒業、同年日経BP社に入社。ITproや日経コンピュータを経て、2015年5月からパロアルトに開設したシリコンバレー支局を拠点に、シリコンバレーの最新事情を取材中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

シリコンバレーNext

「Google Cloud」はAWSのライバルになるか?

2017年3月25日(土)

 米Googleが「Google Cloud」における企業向け施策を強化している。2017年3月8~10日(米国時間)に開催した「Google Cloud NEXT 2017」で、欧州SAPとの業務提携のほか、新しいサポート制度や割引制度などを発表。エンタープライズクラウド市場の圧倒的なリーダーである「Amazon Web Services(AWS)」を追いかける体制を整えている。

 今回発表したSAPとの提携は、SAPのインメモリーデータベース(DB)である「SAP HANA」が「Google Cloud Platform(GCP)」で稼働可能であるとの認証や、「Gmail」とSAPのCRM(顧客関係管理)アプリケーションとの連携などが主な内容(写真1)。SAP HANAは既にAWSや「Microsoft Azure」、「IBM Cloud」などでも利用可能であり、Googleはようやくライバルに追いついたと言える。

写真1●SAPとの提携を発表するGoogleのDiane Greene上級副社長(左)
出所:米Google
[画像のクリックで拡大表示]

 これによってGCPで利用可能な商用DBは、従来から対応する「Microsoft SQL Server」に加えてSAP HANAの2種類になった。しかし依然として「Oracle Database(DB)」や「IBM DB2」などは対応していない。またGoogleはSAPとの提携によって、SAPの業務アプリケーションもGCPで利用可能にするとしているが、SAPのERP(統合基幹業務システム)を対象に含んでいない。

 GoogleにとってSAPとの提携は、企業ユーザーの既存業務システムをGCPへ移行させるための第一歩と言える。しかしこの領域でAWSやMicrosoft Azureと競っていくためには、業務アプリケーションベンダーやミドルウエアベンダーとの提携関係をもっと増やす必要がありそうだ。

 オープンソースソフトウエア(OSS)のDBに関しては、GoogleがDBの運用まで担当するDBサービス「Cloud SQL」において、従来の「MySQL」に加えて「PostgreSQL」にも対応した。GoogleのCloud SQLはAWSの「Amazon RDS」に相当するサービス。AWSはMySQL、PostgreSQL以外にも、MariaDBのほか、Oracld DBやMicrosoft SQL Serverといった商用DBにも対応しており、この領域でもAWSに差を付けられている。

AWSの「リザーブドインスタンス」を意識した割引も

 Googleは割引制度でも、AWSを意識した施策を発表した。今回、IaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)である「Google Compute Engine」において、1年または3年単位で一定量のコンピュータ資源を利用する契約を結ぶことで、利用料金を最大57%割り引く「Committed Use Discount」を発表した。これは「Amazon EC2」における「リザーブドインスタンス」に相当する割引制度だ。

続きを読む

著者記事一覧

もっと見る

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧