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大橋 弘昌(おおはし・ひろまさ)

米国ニューヨーク州弁護士・日本国外国法事務弁護士/大橋&ホーン法律事務所(米国ニューヨーク)/大橋&ホーン外国法事務弁護士事務所(東京)/パートナー

大橋 弘昌

1988年慶應義塾大学法学部法律学科卒業、1992年米国サザンメソジスト大学ロースクール卒業。 西武百貨店商事管理部、山一證券国際企画部、へインズアンドブーン法律事務所(米国)を経て、2002年大橋&ホーン法律事務所を設立。ニューヨーク、ダラス、東京に事務所を構え、日本の大手企業をクライアントとし、主に知的財産権、コーポレート全般、雇用労働関連のリーガルアドバイスを提供している。

◇主な著書
負けない交渉術』(ダイアモンド社) 2007
負けない議論術』(ダイアモンド社) 2009
交渉で負けない絶対セオリー&とパワーフレーズ70』(ダイアモンド社) 2014

◇関連リンク
OHASHI & HORN LLP

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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 日本のモノづくりの力が衰退していると言われるようになって久しくあります。しかし例えば私のニューヨークでの一日を振り返ってみても、日本車や日本メーカー製の電車車両に乗り、アメリカ人が行列待ちしている日本食レストランでランチをし、タイムズスクエアを日本メーカー製の巨大スクリーンが映す映像を眺めながら歩いたりしています。またウォールストリートジャーナル紙に目を通せば、日本メーカーが米国のいたるところでインフラ作りに深く関わっていることがよく報じられています。

 このようにニューヨークにいても日本のモノづくりが日本どころか世界を支えていることを感じます。日本の、日本人の強い力を実感するわけです。一方、弁護士として仕事をしていると「日本企業はもう少しうまくやればさらに成功するのに」と思うことがよくあります。例えば取引交渉において、ずるずると譲歩してしまったり、逆に頑なに一切譲歩せずに取引をつぶしてしまったりする日本企業を見ていると、交渉のやり方をもっと国際ビジネス社会のそれに合わせればよいのに、と思ったりします。また日本に帰ると、法律や制度に違和感を覚え、もっと効率のよい社会になればよいのにと思うこともあります。例えば、取引の場面で契約書に捺印を求められたりさらには袋とじして割り印を押すことを求められたときに非効率性を感じたりするわけです。本コラムでは、米国に住み、仕事をする者の視点から日本について肩肘張らずに意見を表していきたいと考えています。

「道徳」に頼る日本、「法律」で縛る米国

あなたに真似できる? トランプ氏の悪の交渉術

2016年5月24日(火)

 ドナルド・トランプ氏がアメリカ大統領選挙に向けて共和党の候補者指名を確実にした。昨年、共和党の予備選挙への立候補を語り始めたときは、誰もが冗談にしか思っていなかったのだが…。

 立候補を正式に表明したのは昨年6月。その数週間前の世論調査では、共和党候補者としてのトランプ氏の支持率はわずか3%。10人以上いた共和党の候補者の中では、泡沫候補だった。それなのに立候補表明後、次々とほかの候補者を撃破し、11カ月後の2016年5月には共和党の大統領候補となることを確実にしたのだから、驚くほかない。

 トランプ氏は、長年にわたり世界一の大都市であるニューヨークにおいて不動産ビジネスを行い成功を収めた人物である。不動産ビジネスに不可欠なのは交渉力やPR力。トランプ氏がこれらの手法に長けた「達人」であろうことは間違いない。そしてその手法を今回の予備選挙でも駆使している。

 トランプ氏はどのようにして共和党の予備選を勝ち抜いたのか、そして、われわれ日本人がトランプ氏の手法から学べることはあるだろうか──。今回は、トランプ氏の「悪の交渉術」「悪のPR術」について考察する。

過激な発言をすればするほどマスコミが大きく取り上げることを熟知したドナルド・トランプ氏。マスコミもトランプ氏の老獪な戦略にはめられたか? (写真:The New York Times/アフロ)

攻撃をしかけてくる「プチ・トランプ」氏は海外では珍しくない

 まず最初に前もってお断りしておく。言うまでもなく、トランプ氏の手法は必ずしもほめられたものではない。アメリカ国内においても多くの非難を受けている。ましてや、われわれ日本人にとっては思わず顔をしかめるような、品のない手法も数多い。

 しかし、私がアメリカで弁護士として長く仕事をした経験から言うと、時折、われわれ日本人の常識では考えられないほど、品のない攻撃をしてくる弁護士が出てくることがある。プチ・トランプ氏とも言えるようなタイプである。トランプ氏を見ていると、私は以前に対峙したことのあるそういった弁護士たちをつい思い出してしまう。

 日本社会も国際化が進んでいる以上、こうした攻撃的な人物に背を向けているだけでは、やられてしまうだけだ。トランプ氏から学ぶべき手法もあるかもしれない。あるいはトランプ氏のような戦略を取るのは控えるにしても、交渉の場に同じような交渉相手が出てきたとき、動揺せずにその狙いを探り、冷静に対応する心の準備はできるようにしておきたい。

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トランプ政権のここまでの動きはスロー。

ジョセフ・ナイ 米ハーバード大学特別功労教授