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杉原 淳一(すぎはら・じゅんいち)

日経ビジネス記者

杉原 淳一

2005年、日本経済新聞社に入社し、大阪経済部で金融機関や流通・アパレル業界などを取材。2009年に東京に異動し、経済部で銀行や農林水産省、財務省、金融庁などを担当。2012年から日本郵政の取材を始め、2014年末には日本郵政・ゆうちょ銀行・かんぽ生命保険の3社同時上場計画を他のメディアに先駆けて特報した。2015年4月から日経ビジネスで金融機関を中心に取材している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

それでも、アパレルと生きる

ネット通販はアパレル再生の処方箋ではない

2017年12月15日(金)

 大手アパレル企業の中期経営計画を見ていると、必ず出てくる文言がある。「EC(インターネット通販)の強化」だ。

 消費者がアパレルを買う際の手段として、確かにECは欠かせない。しかし、そこに落とし穴はないのか。大量のリアル店舗を抱えたアパレル企業が、ECを再生の処方箋と捉えがちな点に関して、スタイラー(東京・渋谷)の小関翼CEO(最高経営責任者)に話を聞いた。

 スタイラーが手掛けるファッションアプリ「フェイシー」は、「こんな感じの服が欲しい」という消費者の感覚的な問い合わせに、各アパレルの店舗スタッフがそれぞれのおススメを提案する。消費者が提案された商品を気に入れば、来店して購入する。もしくはフェイシーが決済・物流機能も持っているので、そのままネット通販することもできる。アプリを通じてアパレル企業が提案した商品が売れた場合、その20%を手数料としてスタイラーが受け取る仕組みだ。

ECが急速に普及し、リアル店舗を多く抱えるアパレル企業が対応に追われています。

小関翼氏(以下、小関):多くのアパレル企業はビジネスモデルが古いままです。例えば、消費者との接点をかなり外部に依存しています。ファッション誌などに出稿し、百貨店やショッピングセンターなどに出店するとか、かなり原始的にやっていました。

 それなら、消費者の買い物体験を向上させて、来店回数を増やす方がいいでしょう。百貨店が象徴的ですが、その来店回数を上げるやり方が分からないんです。そうなると1店舗当たりの売り上げは下がり、販売員の待遇も下がっていきます。

スタイラーの小関翼CEO
東京大学大学院卒業。日英の大手銀行勤務などを経て、アマゾンで決済サービスの事業開発を担当。2015年3月にスタイラーを設立。1982年生まれ。

 簡単な話ですが、我々は接客の質と機会を創出したいと考えています。「フェイシー」はあくまで消費者中心のサービスですが。

 ECでは消費財とか定番ものしか売れません。ECもリアル店舗も分け隔てなく考えるのがあるべき姿ですが、今のアパレル企業は「ECやっていると言わなきゃいけない」という雰囲気すらある。結局は設計の話ですね。EC化が進んでいるから先進国というワケではないんですよ。例えば香港のEC化率は1~2%しかありません。売り場と住む場所が近いので、ECを使うまでもなく済んでしまうんです。

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