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島津 翔(しまづ・しょう)

日経ビジネス記者

島津 翔

2008年東京大学大学院工学系研究科修了。建築家・内藤廣に師事。修了後、日経BP社に入社し、建設系専門誌である日経コンストラクション、日経アーキテクチュアを経て、2014年12月から日経ビジネス記者。担当分野は自動車、自動車部品。

◇主な著書
不正の迷宮 三菱自動車』(日経BP) 2016
人材危機 建設業から沈む日本』(日経BP) 2014

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

ニュースを斬る

100万部!『君たちはどう生きるか』旋風のワケ

2018年1月5日(金)

 1月5日、『漫画 君たちはどう生きるか』(マガジンハウス刊)が発売から4カ月あまりで100万部に達した。「不作の年」と言われた2017年の出版業界で、数少ない大ヒットの1つである。

 1937年の出版以来、多くの人に読み継がれてきた吉野源三郎氏の小説『君たちはどう生きるか』。いじめや貧困、格差、教養…。昔も今も変わらないテーマに、主人公のコペル君と叔父さんは真摯に向き合い続ける。

 時代を超えた名著だが、今、ミリオンセラーとなった1つの理由は、原作を忠実に漫画化するのではなく、意訳しながら現代向けに「翻訳」したことだろう。冒頭の印象的なシーンを含め、原作と漫画には場面設定や章構成に違いが見られる。

 企画の仕掛け人はマガジンハウス執行役員の鉄尾周一氏、担当編集者は「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」「嫌われる勇気」の編集者として知られる柿内芳文氏と、「宇宙兄弟」「ドラゴン桜」を大ヒットさせたコルク代表の佐渡島庸平氏。いずれも名物編集者だ。

 構想5年、企画から発売まで約2年。個性的な編集者に囲まれて、漫画家・羽賀翔一氏はこの物語をどう自分の作品として描いていったのか。その試行錯誤を聞いた。

(聞き手は日野 なおみ、島津 翔)

企画から発売まで2年。漫画としては異例の長期戦になりました。

 そうですね…。版元であるマガジンハウスの鉄尾周一さんからは「どうなってる?」と定期的に声を掛けていただいたのですが、なかなか自分の中で消化できず…。ご迷惑をお掛けしました。

それは、原作があったからこそ時間が掛かった?

 担当編集者である柿内芳文さんと常に確認していたのは、「原作を越えよう」「原作より面白いものを作ろう」ということでした。単なる名作のコミカライズではなく、僕にしか描けないものを描こうと。

 原作があってストーリーが決まっているのだから、漫画にするのなんて簡単だろう、と思われる方もいるかもしれません。でも、漫画を描くってことは、自分の中にある記憶や経験、感情の引き出しを開けなければなりません。その過程を経ないと、キャラクターが動き出さない。

漫画家の羽賀翔一氏。原作を読んで「キャラクラーが動いていると感じた」という

原作を読んだ感想は?

 それこそ、キャラクターが動いていたんです。

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