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島津 翔(しまづ・しょう)

日経ビジネス記者

島津 翔

2008年東京大学大学院工学系研究科修了。建築家・内藤廣に師事。修了後、日経BP社に入社し、建設系専門誌である日経コンストラクション、日経アーキテクチュアを経て、2014年12月から日経ビジネス記者。担当分野は自動車、自動車部品。

◇主な著書
不正の迷宮 三菱自動車』(日経BP) 2016
人材危機 建設業から沈む日本』(日経BP) 2014

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

ニュースを斬る

料理動画のクラシル、圧倒的支持の意外なワケ

2017年8月24日(木)

 オフィスに入ると、ごま油の芳醇な香りがした。視線の先に、料理レシピ動画を制作する「キッチン兼スタジオ」が10台以上並ぶ。美しく見える光の当て方、わかりやすい野菜の切り方……。ベンチャー企業であるデリー(東京都品川区)のオフィスは、料理動画制作のノウハウの固まりである。

大量の料理動画はこのキッチン兼スタジオで作られる(写真:吉成 大輔)

 デリー(東京都品川区)が運営する料理レシピ動画サービス「クラシル」。サービス開始からわずか1年半で、月間1億7000万回以上再生されるメディアへと成長した。

クラシルの料理動画イメージ。1分でレシピが分かる動画が利用者の支持を集める

 月間1000本以上のレシピ動画を配信し、累計本数は約1万本。日経ビジネスの取材に対し、堀江裕介CEO(=最高経営責任者)は8月23日にレシピ動画数が世界一になったことを明かした。スマートフォン向けのアプリダウンロード数も「間違いなく世界最大級」であるという。アプリは米アップルの「App Store」で総合ランキング1位、レビュー点数も5点満点で4.8点と高得点を維持している。

 5月には“珍事”も起きた。同社のレシピ動画の効果で、5月の豆苗出荷量が前年同月比で60%増加(豆苗シェア1位の村上農園の調査)。異例である。

 ここまで熱狂的な支持を集める理由はどこにあるのか。意外にも、堀江CEOは「(動画の品質などの)コンテンツ力ではない」と言う。

 オンラインの料理動画サービスは、この数年で米テイスティや米テイストメイドなどが次々に生まれ、国内でも競合がひしめく。クラシルが描く今後のマネタイズと世界展開とは――。

(聞き手は島津 翔)

堀江さんは過去に「動画コンテンツにこそ成長の余地がある」と発言しています。動画に注目した理由を改めて聞かせてください。

堀江裕介(ほりえ・ゆうすけ) dely(デリー)代表取締役 CEO 25才。2014年、慶應義塾大学在学中にdelyを設立、代表取締役に就任。2度の事業転換を経て16年2月からレシピ動画サービス「kurashiru(クラシル)」を運営。17年3月、当時24才で累計約40億円の資金調達を行ったことから、世間の注目を集める。17年4月、Forbesによる「アジアを代表する30才未満の30人」に、 メディア・マーケティング・広告部門で唯一の日本人として選出(写真:吉成 大輔)

堀江裕介CEO(以下、堀江):デリーは2014年に創業しました。当時はキュレーションメディアの全盛期で、すでにメディアがたくさん立ち上がっていた。一方で、ブロックチェーンやAI(人工知能)、仮想通貨などのテクノロジーは今ほど盛り上がっておらず、ビジネスを始めるのが難しい時期と言われていました。

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