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池田 和弘(いけだ・かずひろ)

大阪観光大学国際交流学部教授

池田 和弘

京都大学卒業後、通訳養成学校を経て、専門学校や予備校での教鞭、執筆活動を行う。ベストセラーを記録した著書は数々。その後、大阪大学大学院言語文化研究科にて、理論的ベースを固め、同大学工学部工学研究科で原子力、ナノフォトニクスのESPプログラムを開発・実施。「学習者に優しい」をコンセプトに、認知言語学、レキシカル・グラマー、エマージェント・グラマー、並列分散処理など最新の知見を駆使して、受験英語と実用英語を融合できる日本有数の英語学習法のスペシャリストである。

◇主な著書
こうすれば速く覚えられるTOEICテストの英単語』(日本実業出版社) 2010
英語がスラスラ分かるようになる魔法の本』(日本実業出版社) 2009

◇関連リンク
オフィシャルブログ
ハイブリッド型英会話教材「リッスントーク」

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日本語を活用した英会話習得法

海外留学がなぜ最強の語学強化法なのか

2017年12月16日(土)

 このコラムの読者の方で留学を考えている人はそう多くはないと思います。しかし、留学についてある程度知っておくことは、国内で英語を学習する際の参考にもなりますので、今回はこの点についてお話ししたいと思います。

 以前、私はこのコラムで、最強の学習方法として映画やドラマをあげました(「最強かつ最悪の素材『映画』をどう活用するか?」、「映画・ドラマを使った具体的な学習法」参照)。これらは、本当に使い様によっては恐ろしいぐらいの効果を発揮します。なぜなら「ほぼリアルに近い」英語体験ができるからです。

 なぜリアルに近いことが大切かというと、人間は5感を使って言葉を学ぶからです。普段私たちはこの点にピンと来ていません。なぜなら、通常私たちは教科書なりテキストなりを使って、教室で人工的に英語を学ぶからです。

 しかし、特に英会話にはこの方法はなかなか通じません。皆さんの中にも英文を読むことについてはそれほどひどくはない、リスニングもライティングもそこそこはできる。しかしどうしても、英会話となると、思い通りにいかない。文字通り片言でしか話せない。たとえ話せても、話の流れにうまく乗れず、たびたびフリーズしてしまう、という方もいらっしゃると思います。

 これは5感を使って学習していないことが大きな理由の1つです。

 なぜ5感が英会話の能力と密接に関係しているかというと、人間の脳の情報はすべてネットワークでつながっており、たとえば「I’m hungry」と言うときには、実際にお腹がすいているというリアルな情報が脳に届き、それが言葉の情報と結びついて発話されるようになっているからです。逆にいうと、お腹が一杯のときにいくら「I’m hungry」と口にしても、その言葉は身に付きにくくなります。

 だれかと会話をするときにも、雑然とした街角、レストラン、はたまた静かな部屋の中など、様々な情景や音、光、温度、匂い……つまりリアルな情報が飛び交う中で相手の発話が記憶されます。そのため、言葉に、情報を引き出すヒモのようなものが無数にできて、それを使って瞬時に適切な表現を引き出すことができるようになるのです。(※)

(※)ここにあるギャップを最小限にしようと考えたのが、私が発案した、日本語を先に聞いて頭を起動してから英語を聞くという順序の英会話教材です。この教材は非常に現実的に作られていて、一つひとつの会話が短く機能的で、音声もナチュラルスピードだけでなく、超スロー音声が入っています。

 さて、映画とドラマの話に戻りますと、映画やドラマというのは、いかに観客・聴衆をその仮想世界に引き込むかが勝負です。ですので、音響効果はもちろん視覚効果、カメラアングル、セリフの選択など、あらゆる点を考慮に入れて高度にバーチャルな世界を作り出します。そのため、観ている者は、ストーリーを限りなくリアルに体験することができ、セリフが深く記憶されるのです。

留学では緊迫した状況におかれる

 ところが、これをさらに上回る究極の学習方法があります。それが、海外留学です。5感で学ぶという点において海外留学が勝るのは明らかとして、もう一つ海外留学には強力な利点があります。それは、「実際に会話を交わす機会」があるということです。それも、1週間に1時間とかいった安穏としたものではありません。「1日に6~7時間」かつ「ぼ~っとしていると食べるものにもありつけない」「友人ができない」「仕事ができない」「授業についていけない」という緊迫した時間です。この点を入れると、国内の通常の学習の10時間前後が海外での学習の1時間ぐらいの感覚です。

 あなたがもし海外で学習したとすると、1日平均6時間として1週間に42時間英語に触れることになりますが、これは国内換算であると420時間ということになります。

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