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高下 義弘(たかした・よしひろ)

ライター

高下 義弘

1974年生まれ。大学院修了後の1998年に日経BP社に入社。「日経コンピュータ」「ITpro」の記者/編集者として、IT(情報技術)と経営の動向を取材。2011年にフリーランス編集者・ライターとして独立

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

ホワイト企業のつくり方

あなたには幸せな人生を歩むキャリア権がある

2015年12月21日(月)

 「ホワイト企業」――。筆者らは新しい組織の在り方として、「ブラック企業」ならぬホワイト企業を提案している。

 ホワイト企業とは決して、福利厚生を重んじた社員に優しい会社という意味ではない。価値創造力を高めるため人材開発に力を入れ、イノベーション(ここでは「技術革新」ではなく「価値創造」を指す)に結びつく実力重視の会社だ。

 組織のイノベーション力を高めるには、価値創造を牽引する「クリエイティブ・キャピタル」を組織内で増やし、価値創造に向けた「創造的学習」を促すことがカギとなる。クリエイティブ・キャピタル(資産)とは、専門知識や技能を身につけ、顧客や社会にとって価値が高い仕事をする人のことを指す。

 クリエイティブ・キャピタルになろうとする社員を歓迎し支援する会社であれば、ポテンシャルの高い人材が続々と集まってくるだろう。一方で、人材を単なる必要経費(コスト)としか見なさず、人を使い捨てにするような企業からは、クリエイティブ・キャピタルは育たない。そんな企業はブラック企業と呼ばれても仕方があるまい。

 なぜ今、企業はホワイト企業を目指すべきなのか。どうすればホワイト企業になれるのか。そして個々人がクリエイティブ・キャピタルになるにはどうすればいいのか。筆者らは約2年をかけて取材と調査を繰り返し、経営者、事業家、現場で働くプロフェッショナルたちの声を盛り込みながら、書籍『ホワイト企業 創造的学習をする「個人」を育てる「組織」』(日経BP社)としてまとめ上げた。

 書籍ではページ数の都合もあり、一つひとつの事例を深掘りして書けなかった。そこで本連載では、書籍に登場した主要人物に再取材し、クリエイティブ・キャピタルに至る道、イノベーティブな組織のつくり方、ホワイト企業を支える人々の考え方など、詳細を迫っていくことにした。

 第3回の登場人物は、「キャリア権」という概念を日本社会に広げようとしている研究者、法政大学大学院・政策創造研究科の石山恒貴教授。キャリア権は諏訪康雄法政大学名誉教授が提唱した概念で、個人が職業生活などを通じて成長し幸福に生きることを、基本的な権利として定義したものだ。

 キャリア権の考え方は、イノベーションを最優先するホワイト企業が大切にすべきもの、組織から自立したクリエイティブ・キャピタルが備えるべきものであろう。石山教授に、キャリア権について聞いた。

(聞き手は永禮 弘之、構成は高下 義弘)

石山恒貴(いしやま・のぶたか)
法政大学大学院政策創造研究科教授
一橋大学社会学部卒業、産業能率大学大学院経営情報学研究科修了、法政大学大学院政策創造研究科博士後期課程修了、博士(政策学)。NEC、GEにおいて、一貫して人事労務関係を担当。米系ヘルスケア会社執行役員人事総務部長を経て、現職。人的資源管理と雇用が研究領域。ATDインターナショナルネットワークジャパン理事、タレントマネジメント委員会委員長。NPOキャリア権推進ネットワーク研究部会所属。主要著書は『パラレルキャリアを始めよう!』(ダイヤモンド社)、『組織内専門人材のキャリアと学習』(日本生産性本部生産性労働情報センター)。

永禮:おそらくビジネスパーソンの多くは、「キャリア権」という言葉を初めて聞く人が多いと思います。

石山:そうでしょうね、我々はこのキャリア権が大事だということで、広めていこうとNPO法人キャリア権推進ネットワークという組織を通じて活動しています。

 キャリア権は「働く人が自分の意欲と能力に応じて希望する仕事を選択し、職業生活を通じて幸福を追求する権利」としています。

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