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財部 誠一(たからべ・せいいち)

経済ジャーナリスト

財部 誠一

1980年、慶應義塾大学を卒業し野村證券入社。出版社勤務を経て、1986年からフリーランスジャーナリスト。1995年、経済政策シンクタンク「ハーベイロード・ジャパン」設立。金融、経済誌を中心に数多く寄稿し、気鋭のジャーナリストとして活躍。BSイレブン「財部誠一の『異見拝察』」などに出演。
『京都企業の実力』、『シェール革命 繁栄する企業、消える産業』、『ローソンの告白』、『メイド・イン・ジャパン消滅! 世界で戦える「製造業」をどう守るか』、『日本経済 起死回生のストーリー』など、著書多数。

◇関連リンク
財部誠一オフィシャルホームページ
財部誠一の「異見拝察」

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

財部誠一 脳梗塞からの帰還

学べば身につく「言葉」のプロのスキル

2017年12月26日(火)

前回から読む)

リハビリに一番大切なことはゴールセッティングだ。高い目標を掲げ、言葉のプロが行うような滑舌訓練や発声法、腹式呼吸の習得に取り組めば、それだけの成果が必ず返ってくる。(画像:lightwise/123RF)

「ボイストレーニング」の劇的な効果を経験

 ビジネスをしていれば会議や宴席等々、人前で話す機会が少なくない。持って生まれた美声と滑舌の良さで、心地よく内容が伝わってくる人がいる一方で、滑舌が悪いうえに声も小さかったりして、何を言いたいのかさっぱりわからない人もいる。もちろん一番重要な事は話の中身だ。言語明瞭にして意味不明ではどうしようもない。しかし話の中身以前に「話し方」でアウトになってしまうというのもやるせない。

 そこで「話し方」になんらかの思い入れを持っているビジネスマンやビジネスウーマンのなかには、アナウンサー養成講座などを受講して、話す技術の獲得に精を出す人もいる。話し方はスキルであり、スポーツと同じように正しく練習を積みさえすれば上達すると考える。

 それは間違いない。

 私も脳梗塞発症後の言葉のリハビリを通じて、ボイストレーニングが「話し方」を劇的に改善してくれることを経験した。

「腹回り全体」が外側に膨らむイメージで

 アナウンサーや俳優、声優のように話すことを職業にしている人たちが例外なく身につけているスキルがある。それは腹式呼吸だ。胸で呼吸をコントロールするのではなく、腹筋や背筋を使った深い呼吸である。へその少し下あたり(丹田)に力を入れ、腹回り全体が外側に膨らむイメージで、鼻から大きく息を吸い込み、口からゆったりと吐く呼吸法だ。喉だけで声を張り上げるのではなく、身体をあたかもひとつの楽器のように使う。

 初台リハビリテーション病院の入院後半にはリハビリの中で腹式呼吸をやったけれど、簡単に身につくようなシロモノではない。実は脳梗塞になる以前からボイストレーニングの一環として腹式呼吸の練習はしていたが、ものにならなかった。頭で理解したつもりになる事は出来ても、身体に覚えこませるのは至難の業だ。

通る声を出すためには「腹式呼吸」を身に着けたい。息を吸った時に腹部前方だけでなく、横腹や後ろ側の腰の方も膨らむように練習する。腹回り全体が外側に膨らむイメージ。(写真:auremar/123RF)

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