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「職場で面倒に巻き込まれる」の、いやですよね

『橋を渡る』/『この世にたやすい仕事はない』

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2016年4月20日(水)

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私の編集した本読んでください!
橋を渡る』吉田修一著、文藝春秋
担当:文藝春秋文藝出版局第一文藝部副部長 田中光子
橋を渡る』吉田修一著、文藝春秋

 本や小説にまつわる仕事をしています。数年前には、文芸誌の編集をしていました。作家の方にとっての主戦場、存分に自己の表現を追求していただく場所であれば、と思いつつ。今は、1冊ごとに、どのようなデザインで作り、どんな帯文を書けば興味を持たれるか、買っていただけるか、試行錯誤の日々です。本欄にてご紹介させていただきますのは、吉田修一さんの長編小説『橋を渡る』。

 映画化された傑作『悪人』、今秋映画公開大展開中の『怒り』、台湾新幹線に夢をかける人々を描く『』など、読み終えたあともずっと心に残る物語を紡ぎつづける人気作家の最新作は、東京で暮らす3人の男女が主人公の、新次元の群像ドラマです。

週刊文春編集者時代の記憶がよみがえる…

 「週刊文春」2014年8月から1年にわたって連載されたこの小説には、セウォル号沈没、女性都議へのセクハラ発言、香港の雨傘革命……当時、起こった事件がちりばめられています。なんと「週刊文春」編集部まで登場します。主人公のひとり、都議会議員の妻の篤子さんは、夫が「なかったことにされたセクハラ野次」の張本人ではないかと秘かに疑い、世間の関心が他へ向くよう「今週号、スクープないじゃありませんか!」と編集部に電話をかけまくるのです。

 編集部で電話を受けていた新人時代の記憶がよみがえり、つい苦笑してしまうリアルさですが、深夜の会社でゲラを読んでいる間ずっと、(それではお前はどうなんだ)と、問いかけられているような緊張感がありました。

 職場で面倒に巻き込まれるのがいやで、主張すべきことを言えず、口をつぐんでいるのではないか。友人や家族の様子がちょっと変だと思っても、「大丈夫ー」と防御されたら、それ以上、問い質さないのではないか。そんな自分のひとつひとつの選択が、未来を左右しているとしたら?

 といっても、吉田修一さんの小説ですから、決して説教くさい物語ではありません。出てくるのも、友だちの友だちみたいな親しみやすくて普通の人ばかり。

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