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三田線に轢かれかけた「スタンド・バイ・ミー」

『超・反知性主義入門』刊行記念企画、その1

  • 日経ビジネス編集部

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2015年9月16日(水)

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小田嶋隆著『超・反知性主義入門』(弊社刊)

 いつも小田嶋隆さんの「ア・ピース・オブ・警句」をご愛読頂きありがとうございます。担当編集のYです。この連載から、このほど5冊目の単行本『超・反知性主義入門』を刊行させて頂きました。今回は初めて本の編集も担当しましたが、いやもう、大変興味深いというか、二度とやりたくないかもというか…あとがきをご覧いただくと、事情がお分かり頂けるかもしれません。

 さて、タイトルでお分かりの通り、この小田嶋さんの本は、昨年あたりからバズワード化した「反知性主義」の出版ブームに乗っかろうというあざとい計算で私が企画致しました。そのきっかけをくださったのが、以下の森本あんり先生(国際基督教大学・学務副学長)の『反知性主義』と、「あとがき」の一節です。

森本あんり著『反知性主義 アメリカが生んだ「熱病」の正体』(新潮選書)

(前略)たとえば、小田嶋隆というコラムニストがいる。コンピューターだのサッカーだのひきこもりだのと、何かと話の引き出しが多い男で、いつもどこか別のところにある座標軸から世間の常識をナナメに切ってみせる。実は彼とは小中高と同級生だったので、わたしは彼が小さい頃から成績優秀な秀才だったことをよく知っている。明らかに高度な知性の持ち主だが、その自分の立ち位置にも常にシニカルな目線を注いで笑いの種にしてしまう。それで彼の言葉は、政治家や学者に限らず、マスコミでも芸能界でもスポーツ界でも、「その筋の権威」といわれるものを片端から軽妙洒脱に切り捨てることができるのである。(中略)

 知性と権力との固定的な結びつきは、どんな社会にも閉塞感をもたらす。現代日本でこの結びつきに楔を打ち込むには、まずは相手に負けないだけの優れた知性が必要だろう。と同時に、知性とはどこか別の世界から、自分に対する根本的な確信の根拠を得ていなければならない。日本にも、そういう真の反知性主義の担い手が続々と現れて、既存の秩序とは違う新しい価値の世界を切り拓いてくれるようになることを願っている。

[森本あんり著『反知性主義 アメリカが生んだ「熱病」の正体』(新潮選書)
「あとがき」より引用]

 実は、反知性主義には、日本語でのイメージとは別に、「権力に結びついた既存の知性」への疑いや、反逆、という意味があります。「反知性主義の『正体』には、今の日本で流布している意味内容からは思いもよらない肯定的で正当な要素が含まれている」(同書より)、ということを、森本先生の本を読んで知って、まず驚き、その上で改めて小田嶋さんの原稿を読み直してみて、「そうか、オダジマさんのコラムの面白さは、反知性主義的な視点があるからだったのか」と気づく、編集者としてそれはどうなんだという己の無能っぷりにまた驚きました。手っ取り早く「反知性主義の正体」を知りたい方、先生へのインタビューはこちらです。

 今回の書籍化に際しては、小田嶋さんが切りまくった日本の権威や社会の“常識”を、「生贄指向」「絆指向」「本音指向」「非情指向」「功利指向」の5つのグループに分類して、それぞれに相当するニュースや出来事を扱ったコラムを収録しました。いまの日本の世の中の閉塞感や気持ちの悪さの原因、さらには、そのいなし方が、すっきり見えてくると思います。巻末には、森本先生と小田嶋さんに「日本の『宗教』と『反知性主義』」をテーマに対談して頂き、2万字(小田嶋さんのコラムにして、4回分くらいになります)にまとめて収録しました。

 今回は、ぶっちゃけですが『超・反知性主義入門』の宣伝を兼ねまして、森本先生と小田嶋さんとの対談で、本に収録していない部分を再構成して前後編でお送りします。コアなお話は本でお読みいただくとして、ウェブでは、「反知性主義者」たちの青春時代をお楽しみ下さい。

 また、森本先生と小田嶋さんの対話を生でお聞きになりたい方のために、トークライブも開催されます。10月2日(金)の夜7時から、森本先生の「反知性主義」の講義と、小田嶋さんとの対談、質疑応答で2時間程度、先着40名様限定予定です。受付の準備が完了次第、改めて「ア・ピース・オブ・警句」や本対談、ならびにフェイスブックやツイッターで告知させていただきます。

 長々と失礼しました。それでは、どうぞ。

* * *

森本あんり先生(以下森本):へえ、こんな形にまとまったんだ。あれ、タイトルが聞いていたのと違うね。

小田嶋隆氏(以下小田嶋):最初のタイトル案は『反知性主義入門(笑)』だったんだよね。オレは気に入っていたんだけど、不真面目な本に見えるとか、研究者の方を侮辱しているように感じられる…という御社の判断で変わったんでしたっけ、Yさん。

もちろん、不真面目な本ではなく、研究本ではないよ、読むと面白いよ、という“照れ”の(笑)だったんですが、弊社の本として相応しくないというご意見をいただきまして。私ども、基本的にとても真面目な出版社でして。

森本:えっ、日経BPって、真面目な本も作ってたんだ! 何せ小田嶋の本しか読んだことないから。別にバカにされたとは思わないけどなあ(笑)。

森本 あんり(もりもと・あんり)

1956年神奈川県生まれ。国際基督教大学、東京神学大学を経て、プリンストン神学大学博士課程修了。現在国際基督教大学人文科学科(哲学宗教学)教授・学務副学長。プリンストンやバークレーで客員教授。主な著書に『ジョナサン・エドワーズ研究』『アジア神学講義』『アメリカ・キリスト教史』『アメリカ的理念の身体』など。

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