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貴方はなぜ橋下徹さんが好きなのか

年末放談:斎藤美奈子さん×小田嶋隆氏

  • 日経ビジネス編集部

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2015年12月25日(金)

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 おかげさまで3刷まで到達しました小田嶋隆さんの『超・反知性主義入門』。いろいろあった今年の〆に、言いたい放題の対談を企画いたしました。お相手をお願いしたのは、筑摩書房から『ニッポン沈没』を出版された文芸評論家の斎藤美奈子さん。どんな対談になるか、担当編集の私も筑摩書房のKさんも、どきどきしております。皆様、年末のお忙しいところ恐縮ですが、どうぞ広いお心でお読み下さい。

私、斎藤美奈子さんのこんどの本の中では「デモ(だけ)で社会は変わるのか」のイントロが特に好きでして。

斎藤:ああ、あそこね。

 なにかこう、すっかり敗戦気分の2013年が幕を開けた。
 昨年10月の自民党総裁選で「えっ、安倍晋三!? まさかそれはないでしょ」と驚き呆れたのもつかの間、12月16日の衆議院選挙でこの国の有権者は安倍自民党を選んだ。

(『ニッポン沈没』 P.122~)

小田嶋:そうなんだよな、あの段階ではそうだったんですよね。たった2~3年前のことなんだけどねえ。空気としてね。「安倍晋三?」というのが。

斎藤:そうですよ。総裁選を見てさ、あほか自民党と思ったんだもの、あのとき。

斎藤 美奈子(さいとう・みなこ)

文芸評論家。1965年新潟市生まれ。1994年『妊娠小説』(筑摩書房/ちくま文庫)でデビュー。2002年、『文章読本さん江』(同)で第1回小林秀雄賞を受賞。他の著書に『モダンガール論』(文春文庫)、『物は言いよう』(平凡社)、『名作うしろ読み』(中央公論新社)、『戦下のレシピ』(岩波現代文庫)、『紅一点論』『本の本』(ちくま文庫)、『月夜にランタン』(筑摩書房)など。近著に『名作うしろ読みプレミアム』(中央公論新社)がある。(撮影・大槻純一、以下同)

斎藤さんの『ニッポン沈没』は、筑摩書房のPR誌「ちくま」の連載をまとめられたもので、時事的なテーマと、それを読む上で参考になる本を3冊読んで紹介する、という。

ちくまKさん:はい、そのテーマを考えるのに、いろいろな意味で参考になる本を。

時事問題を本を通して論じる

たとえばこの回は、日本の民主主義がどこへ行こうとしているのかを、50代(小熊英二氏)、40代(湯浅誠氏)、30代(荻上チキ氏)の論客の本をそれぞれ読んで紹介されてます。

小田嶋:で、考えてみれば、安倍政権誕生前に書かれたこれらの本は全て楽観的だった、とした上で、彼らとは逆の古い方法論で政治的な発言力を作ったのが橋下徹だった、と。なるほど、皮肉が効いてますね。

ちょうど『超・反知性主義入門』と重なる時代のブックガイドとしてもとても面白かったです。

斎藤:ありがとうございます(笑)。『超・反知性主義入門』、は、日経ビジネスオンラインに出た記事を加筆・編集して、時系列に並べているんですよね、ほぼ。でもないんですか。

各章は、“日本の”「反知性主義」の5つの傾向ということで「生贄」「絆(きずな)」「本音」「非情」「功利」と内容で切り分けています。その中では掲載順に並べていますね。

斎藤:ああ、実は、どこで小田嶋さんのトーンが変わったか、そこに注目して読んだんですけど。

「安倍批判ばかり書いていないか」と言われ出したのはどこからか、と(笑)。

斎藤:やっぱり秘密保護法(2013年12月6日成立)あたりからかな。それまでのさ、このバナメイエビ(産地偽装)とか、そういう話はわりとこう、もともとの小田嶋マターですよね。

小田嶋:秘密保護法からやっぱりちょっと懸念が、露骨に文章に出てくるようになったかもしれないですね。遠慮がちに「これは違うんじゃないかな」なんて生ぬるい言い方じゃだめなんじゃないかという気持ちにはなったかもしれないです。あの秘密保護法があって、オリンピックが来て、集団的自衛権になるというのが。

斎藤:まあ、2013年夏ぐらいから雰囲気がはっきり変わってきましたよね。

ウェブはアウェー、ストレスは慣れ

小田嶋:そう。大きく見れば、この本の範囲内じゃないですけど、2011年から世の中が大きく変わって、でもそれが2013年からさらに、がらっとひっくり返ってきたという感じはありますね。

斎藤:そうなると、いままでみたいに搦め手で言葉をもて遊んでばかりもいられないなという感じになってくるんだよね(笑)。

小田嶋:そう、時々マジになっちゃったりしているんですね。

斎藤:ウェブ媒体って、小田嶋さんも時々書かれているけど、発表の場がウェブであると同時に、読者からの反論や批判、反応も、同じウェブ上に、ツィッターとかSNSの形で出てくるわけですよね。それはどうなんですか?

小田嶋:ですから、「どうせこういうことを書くと君らはこういうことを言ってくるんだろうけど」と、自分で空回りしながら反論しているみたいなことに結構なるんです。これがきっと、紙の媒体だとかえって書きっ放しで、それっきりで。

斎藤:うん、だからすごくストレスが掛かるだろうなと思うんだけど。

小田嶋:それはやっぱり慣れちゃうね。

斎藤:そっか、慣れるんだ。紙媒体だと、たとえば『ちくま』は出版社のPR誌で、読者が限られていますから、市販の本や雑誌とも違う。『ちくま』を読む人は、版元のファンだったり、そもそも本、活字が好きという人たちでしょう。ホーム、アウェーみたいなことでいうと、ホーム感が高いんですね。

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中谷 巌 「不識塾」塾長、一橋大学名誉教授