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トヨタと旅館の生産性を比べてどうするの?

サービス業の「股割き状態」に着目する

2015年10月16日(金)

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日本経済にとって喫緊の課題であるサービス業の生産性向上。長らく議論はされてきたけれど、なかなか有効な方法論が見えてこない。そこで、斯界のプロ、内藤耕氏がサービス業の生産性向上の考え方、進め方を分かりやすく解説する。作業効率化と生産性向上は同じなのか。サービス業と製造業では、生産性を上げる方法は違うのか。目からウロコの「生産性向上原論」。その第1回目をお届けしましょう。

サービス業の生産性が、何かと話題ですね。「サービス業の生産性向上協議会」なるものが発足し、その席で安倍晋三首相は「我が国の雇用の7割を担うサービス業は、飛躍的に生産性を高める潜在力を秘めています。今こそ『サービス生産性革命』を起こすときであります」とほえました。生産性革命とはなかなかすごい。

内藤:地方創生とアベノミクスを掛け算すると、結局、サービス業に何とかしてもらわないといけないということになるんです。田舎に行けば行くほど、サービス業の割合が多くなりますから。工場を移転できる製造業と違って、人がいる限り、そこにサービス業は必ずあるんです。

生産性を他社と比較してはいけない

安倍首相は、「サービス業の生産性向上は、長年指摘されてまいりましたが、なかなかうまくいっていなかったのが実情であります」とも言っています。いきなり本題ですが、どうしてサービス業の生産性は低いのでしょう。

内藤:そこなんですが、私はちょっと違った見方をしています。人手によって多くのサービスが提供されるのがサービス業です。労働集約的なところがあるので、どうしてもサービス業の生産性額(従業員1人当たりの付加価値)は構造的に低くなってしまう。だから、この生産性の絶対額ってあまり関係ないんです。

生産性額は関係ない?

内藤:例えば、トヨタ自動車の生産性と、このホテル(このインタビューをしている都内の某ホテル)の生産性がどのくらい違うかは分からないけれど、絶対額って関係ないんですよ。これは提供している商品の違いだから。大事なのは、個々の企業における生産性額が改善しているのか改善していないのかということなんですよね。

 あくまでも生産性の伸び率が大事なのであって、生産性が高いとか低いとか、まして業種を超えて生産性を比べてもしょうがない。同じ業種の中で比べたって、ビジネスモデルがちょっと違うだけで、生産性の絶対額は違ってくる。旅館を例に出せば、部屋で食事をするスタイルと、レストランで食べるスタイルと、ブッフェのスタイルがある。それらの生産性を比べたところで何の意味があるんですか。

生産性が高いからといってブッフェの旅館ばかりになったら、それはそれで嫌ですね……。一応確認ですが、製造業の場合は、生産性を比較することに意味があるんですよね。

内藤:ええ。同じスペックの車は基本的にどこの工場でも作れる。日本の工場で作ることも、中国で作ることもできます。だから、会社を超えて生産性を比較することに意味があるんです。

「サービス業の生産性向上原論」のバックナンバー

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「トヨタと旅館の生産性を比べてどうするの?」の著者

内藤 耕

内藤 耕(ないとう・こう)

サービス産業革新推進機構代表理事

世界銀行グループ、独立行政法人産業技術総合研究所サービス工学研究センターを経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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