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本来、杭は“やむを得ず打つ”ものだ

建物の基礎工事を基礎の基礎から・01

2015年11月19日(木)

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 三井不動産レジデンシャルが2006年に販売した「パークシティLaLa横浜」が、杭工事の不良が原因とみられる傾斜で生じた問題(以下、傾斜マンション問題)は、単なる現場のミスとその隠蔽という構図で納得するにはあまりに不可解だ。そして、その不可解さのかなりの部分は、建築に縁のない人間には分かりづらい用語や、業界の“常識”ゆえに説明がされていないことによる、と思う。かくいう自分も建築に人並みの興味はあるがそれだけだ。

分からないことを専門家に聞き、勉強の課程を公開

 開き直って言えば、「何が分からないか」を、普通の社会人の仮の代表として専門家に聞けるのが、自分の仕事の最大の意味だと思っている(間違うことに開き直っているわけではありませんので、そこはどうか誤解無きようお願いします)。そこで、今回の問題についての、自分の事前取材ノートを作るつもりで、専門家の方々にインタビューをさせていただいた。傾斜マンションや杭の問題についての新事実の発表やコメントを、冷静に読み解く土台にしようと思う。読者の皆様が関連ニュースを見る際に、ちょっとでも参考にしていただけたら幸いだ。

 まずは「杭」についての技術的な基礎知識からいこうと思う。なぜ建築物に杭が必要なのか、公的な基準はあるのか、そもそも、地下の杭がきちんと施工されているかどうかがどうやれば分かるのか。知りたいことはたくさんある。いきなりメインに行くのが記事の常道だが、今回は技術者・専門家の方々の作法に則り、基礎の基礎から順序立てて進めていく。それによって、建築に携わる技術者の考え方、理念、“常識”に近づくことができるように思う。

 協力していただいたのは、日本でも指折りの大手ゼネコン技術職の方々だ。今回の事件への評価・分析ではなく、客観的・技術的な事実を伺うので、本来ならば社名やお名前を記したいところなのだが、「万一にも他社を批判するように見えては」とのことで、匿名ということになった。ご了解いただきたい。

そもそも、杭はなぜ必要か?

いきなりなんですが、建築物の杭はなんのために必要か、からお願いします。「杭がないと建物がその重さで、地面に沈んでしまうから」で、合っていますでしょうか。

K:あ、その前に、土木と建築を区別してください。似て非なるところがありまして、「建築ではこう思うけれど、土木ではこう思う」という違いが、意外にあるんですよ。

M:そうなんですよ。

これからうかがうのは、建物の場合の杭の話ということですか。あれ、そもそも「建築」ってどういう定義になるんですか。

M:これは簡単で、屋根があって柱があれば建築物です。

 ではまず、「建物の杭の役割」ということですね。いろいろな定義の方法はあるんですけれども、「建築基準法」という、建物を造るときに守らなければならない法律があって、その「施行令」という、1つ下の段階の38条の中にこういう文章が書いてあります。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師