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「タケカン」と「サラカン」が工事を回す

建物の基礎工事を基礎の基礎から・03

2015年12月9日(水)

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 横浜のマンションの“傾斜”問題をきちんと理解するために、エンジニアの方に、基礎工事を基礎から聞かせてもらおうというこのシリーズ。今回からテンポを上げて参ります(前回はこちら。第1回はこちら)。

 地面の下は直に見ることができない。そして、日本の平野のほとんどを占める沖積平野は、場所によって地盤の状態が千差万別。

 この場所にどんな基礎工事が必要なのかを知るために、ボーリングなどによる地盤調査を行うのだが、これは基本的にピンポイントのデータ。掘っていない場所について推論はできるが、地盤によっては、すぐ隣の様子が大きく異なることもあり得る。ボーリングの本数を増やすことで推論は確かさを増すが、ビジネスである以上、無限にコストと時間を費やすこともできない。

 技術者は、コストと時間の制約の中で、調査を効率よく行い、安全な設計を行わねばならない。そこに、技術者のやりがいもあり、センスも問われる。「同じ場所でも、設計者によって図面は全部違うものです」と、今回お話を伺っている大手ゼネコンの技術者の方は言う。

「既製杭」と「場所打ち杭」

M:ここまで「地盤と杭の関係」をお話ししてきましたが、ご理解いただけたでしょうか。ここからいよいよ、杭そのもののお話ですね。まず、杭体(読みは「くいたい」)を作る場所が大別して2種類あるのはご存じですか。

杭体、ということは、杭そのものを「作る場所」の違い? あ、すこし勉強してきました。既製品の杭を持ってくるか、現場で杭を造成するか、という話ですか。

M:そういう話です。例えば、今回の事件で使われたのは、旭化成建材が工場で作った杭体を現場に持ってくる「既製杭」というやり方です。もうひとつ、地盤の中に穴を開けて、そこに鉄筋を入れてコンクリートを流し込んで作る「場所打ち(「現場打ち」ともいう)」というやり方があるんです。

それぞれのメリットとデメリットは?

M:簡単に言いますと、既製杭は工場で作りますから品質が安定しています。場所打ちは、その場で鉄筋コンクリートの構造体を作るわけですので、杭の品質が、施工や現場の環境の影響を受ける度合いが大きくなります。

なるほど、施工期間はどうですか。

M:工事現場で作業している時間は既製杭は1日、場所打ち杭は1~2日でしょうか。ただし、場所打ちではコンクリートが固まるまで、つまり杭の完成まで時間がかかります。

工費も、既製杭のほうがかなり安い?

M:実は、工費の差をいうのは難しいところです。同じ建物を支持するために必要な杭という視点に立てば、材料・本数・現場作業・品質管理などすべて含めることになるので、同じくらいです。一昔前は、既製杭と言えば支持力が小さいので柱下に2本以上を作っていましたが、現在では場所打ち杭と同様に柱下に1本の杭で支持できる位になっています。

 場所打ち杭のメリットを言えば、大きな径の場所打ち杭は玉石の混じる地盤でも施工できます。建物の柱の位置などの設計条件や地盤条件、さらには杭やコンクリートの工場からの運搬、作業員数などを総合して選択・判断しているのではないでしょうか。

大きな径の既製杭はあまり使われないんですか。

M:既製杭は工場で作ったものを現場にトレーラーなどで運ぶので、大きさ、重さに制限があるんです。あまり大きなもの、重いものは持ってこられないんですよ。

そうか、道路交通法とかにひっかかる。

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