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「電流値」は、あくまで目安のひとつです

建物の基礎工事を基礎の基礎から・04

2015年12月10日(木)

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前回伺った、地質調査のためにボーリングを掘る場所と、さっきおっしゃった試験杭を打つ場所というのは関係ないんですか。

M:やっぱり近いところにしたいですよね。でも、試験杭を行うのはその建物にとって重要な杭のところがいいのです。仮にその建物の支持層がボーリング調査通りでなくても、掘ったところの地盤がどうなっているかが早く分かるほうが、より大事ですから。試験杭は建物の基礎を造る上での試験で、地盤調査の確認という位置付けではないということですね。

なるほど。

M:杭の施工手順はこのあともいろいろあるんですが、少しのミスも見逃さない工夫がたくさん盛り込まれているため、お話ししてもたぶん理解しにくいと思います。工法によっていろいろなんですね。ですのでちょっとはしょりまして、先ほどのプレボーリングのお話を。

ああ、先に穴を掘って。(※編注:建築関係の用語では「孔」ですが、本稿本文は「穴」で通します)

M:掘った穴はどうなると思われますか。

へ? そりゃ、穴になっているでしょう。

M:ところがですね、穴が開くと地盤って、自然に緩んで詰まってふさがれちゃうのですよ。ですので、中には比重の重い泥を混ぜた水を入れるんです。

わざわざ入れるんですか。

M:砂場で穴をただ掘っても、溝壁…穴の壁に当たる部分が崩れちゃうでしょう。なので、水に泥というか、粘土ですかね。粘土の混ざった「安定液」(「掘削液」とも言う)で穴の溝壁を安定させる。でも、時間がたつと周囲の土砂が安定液に混ざってきて劣化するので、循環させて質を維持します。

掘っただけでも、水を入れるだけでもダメ

掘っただけではだめなんですか。

M:穴の中の管理をしながら工事を進めねばならないんです。ですので、あんまり先に穴ばかりどんどん掘っても、安定液を入れておく水槽がたくさん必要ですし、掘った穴はできればその日のうちに杭体を入れて安定させたい。そういうふうに時間を管理しながら工事を進めるわけです。杭を入れる際には、「根固め」といって、支持層と杭の先端部の周りにセメントミルクを入れながら固定していきます。このタイミングや入れ方も工法によっていろいろなんですけれども。

穴を掘って、杭が入って、「よし、施工完了」となるまでってどれくらい時間がかかるものなんですか。

M:あまりかけてはいけないので、やっぱり1日で終わらせないと。

丸1日で。

M:それはくいの長さとか地盤にもいろいろよりますけれども、1日1本はやりたい。もっと早くやりたければ、機械を何台も入れて同時にやるということになるわけですね。

K:地盤同様、穴の中は見えないので、すごいしんどいんですよ。私自身は、杭の専門家ではないんですけど、コンクリートの性能を検証するために杭を使って実験をしたことがあるんです。もう、わけが分からないです。見えないから。

そんなことはないでしょう。プレボーリングで、安定液を入れるにしても、水のないタイミングはあるんじゃないですか。

コメント2件コメント/レビュー

様々な地下の状況に対するために各種工法があり、選ばれたその工法も現実の様々な状況に合わせて調整して使う必要があり、従って標準化は無理での職人仕事と理解しました。地中の状況が手に取るように分かるセンサーなりが開発された暁には標準化も為されることでしょう。(2015/12/14 11:36)

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様々な地下の状況に対するために各種工法があり、選ばれたその工法も現実の様々な状況に合わせて調整して使う必要があり、従って標準化は無理での職人仕事と理解しました。地中の状況が手に取るように分かるセンサーなりが開発された暁には標準化も為されることでしょう。(2015/12/14 11:36)

今回は専門的でしたのでなかなか理解しにくいですね。
何をやっているのかと(単純に穴を掘って埋めているわけではない)言うことは把握できましたが、工法や手順や記録方法が統一されていない「職人の世界」であることには個人的には問題意識を持ちました。
もちろん、グレーゾーンが大きい分「これで安全」という担保がないことも理解できますし、職人の世界を否定するわけでもないのですが、ある程度の標準化が必要ではないかと思われます。
その点について追及するレベルにない(このように丁寧なヒアリングを行わないとこのような問題意識すら持てない)マスコミには猛省を促したいところです。
偽装が問題であることは間違いないですが、何故偽装が行われたのかと言う周辺の事情も理解できるようになりました。
次回も期待しています。(2015/12/10 09:45)

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