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制裁解除でもイランの明日はバラ色ではない

2016年1月18日(月)

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イランと、同国との核交渉に参加した米英独仏中ロの6カ国は1月16日、核開発を巡ってイランに課していた制裁を解除すると発表した。イランのザリフ外相と欧州連合(EU)のモゲリーニ外交安全保障上級代表が同日、ウィーンで共同声明を発表した。これによりイランの経済は成長を取り戻すのか。断交に陥ったサウジアラビアとの関係に変化は生じるのか。新進気鋭の中東ウォッチャー、村上拓哉・中東調査会研究員に聞いた。(聞き手:森 永輔)

制裁解除を発表するイランのザリフ外相(右)とEUのモゲリーニ上級代表(写真:AP/アフロ)

イランに対する経済制裁が1月16日、ついに解除されました。

村上:昨年7月の最終合意から制裁解除までかなり順調に進みましたね。いつこの段階に至るか、専門家の間には様々な見方がありました。早いものは2015年末、遅いものは2016年中というものまで。イラン核交渉に参加していた英国のハモンド外相でさえ「早ければ2016年春」と見ていたほどです。

順調に進んだ理由は何でしょう。

村上拓哉(むらかみ・たくや)
中東調査会研究員。2007年3月、中央大学総合政策学部卒業。2009年9月、桜美林大学大学院国際学研究科博士前期課程修了(修士)。2009年10月~2010年8月、クウェート大学留学。在オマーン日本国大使館専門調査員を経て現職

村上:イランの側に急ぐ事情があり、最終合意の内容をスピ-ディーに実行したのだと思います。合意内容の中で特に重要だったのは次の4つです。第1はウラン濃縮に使用する遠心分離機を6104機まで削減すること。第2は、ウランの濃縮率を3.67%までとすること。これを超えて濃縮した分は国外に移動する。第3は、アラークにある重水炉を設計変更し、兵器級プルトニウムを生産できないようにすること。

 第4は欧米諸国が「2003年まで核兵器開発活動の拠点になっていた」と疑っていたパルチンの施設に対するIAEA(国際原子力機関)の査察を受け入れることです。これは最終合意の枠外の事項なのですが欧米諸国は重視していました。IAEAは査察に基づいて「2003年まで組織的に核兵器の開発が行われていた。しかし、それ以降について確証はない」と報告しています。「確証はない」というのは「恐らく核兵器の開発はやっていない」ということを示唆する表現です。

イランが合意内容の履行を急いだ理由

イランが合意の履行を急いでいた理由は何でしょう。

村上:3つあります。1つはロウハニ大統領がそろそろ実績を必要としていたことです。同大統領は「(前任の)アフマディネジャド大統領が強硬な姿勢を続けたためにイランは国際的に孤立した」と批判することで当選しました。その後、2年半が経過しています 。アフマディネジャド路線を穏健路線に転換した成果を国内に示す必要がありました。

 2つめと3つめは選挙に関わるもの。2月に国会議員の選挙があります。来年には大統領選挙が控えています。この時までに経済を上向きにし国民が実感できるようにするためには、今の時点で制裁解除を実現する必要があります。

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