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中国の株価暴落は半年前から見えていたこと

世界同時株安は当局の対話スキル不足とメディア報道が招いた

2016年2月2日(火)

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 年初に勃発した世界同時株安は、中国経済の不調が大きな要因と目されている。中国国家統計局は1月19日、2015年の経済成長率(実質GDP=国内総生産の伸び)が6.9%だったと発表した。政府の目標が「7%前後」であったため計画通りの着地であるが、中国の統計数値は信憑性が乏しいとの指摘も絶えない。

 とは言え、反中・嫌中感情を抱く人々が多い日本では中国に関する報道は必要以上にネガティブに振れやすいのも事実。そこでほぼ毎月中国に赴き、経済の実態について自分の目と耳で調査しているキヤノングローバル戦略研究所の瀬口清之氏(研究主幹)に、中国経済の現状と展望を聞いた。

(聞き手は坂田 亮太郎)

世界の市場関係者の中で中国経済の先行きに悲観的な見方が広がっています。

瀬口:まず申し上げたいのは、世界経済に占める中国のプレゼンスがかつてないほど、大きくなっているということです。

瀬口清之(せぐち・きよゆき)氏
キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。1982年、東京大学経済学部を卒業、日本銀行に入行。2004年、米国ランド研究所に派遣(International Visiting Fellow)。2006年に北京事務所長、2008年に国際局企画役。2009年からキヤノングローバル戦略研究所研究主幹。2010年、アジアブリッジを設立して代表取締役に就任。

瀬口:米国を除き、どんな先進国や発展途上国でも中国ほどのインパクトがありません。だから、中国政府が発表する経済指標がわずかに変化しただけでも、世界のマーケットに大きな影響を与えます。まさに、中国の一挙手一投足に世界が注目していると言っても過言ではありません。

 このところの中国の政策対応は、お粗末なものが多く、金融関係者などから厳しい評価を受けているのは事実です。でも同じことをシンガポールやモンゴルがやったとしてもこれほど文句は言われないでしょう。世界第2位の経済大国になったからと言って、中国は未だ途上国です。不慣れな分野で政策転換を迫られていることもあって、最初からすべての経済政策がうまくいくはずがありません。

 中国政府と金融当局は去年から金融の自由化に本格的に取り組み始めました。これは大きな変化点と言えます。発展途上国が先進国に脱皮する過程で、金融の自由化は避けては通れません。ただ、未体験ゾーンに踏み込むことになるので、市場との対話の仕方が分からない。もしくは自由化のプロセスを進めるうえで、いろいろな不備も出てくるので対応に苦慮することになる。これはどこの国でも起きることで、日本だって1980年代に体験しました。

 ですから中国も当然ながらつまずき、その失敗の中で経験を積んでいるところです。ところが、中国が世界第2の経済大国であるがゆえに、政策の不備がモロに世界経済に響いてしまう状況にあります。そういう状況にあるということは、中国政府も十分認識しなければならない点でしょう。

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「中国の株価暴落は半年前から見えていたこと」の著者

坂田 亮太郎

坂田 亮太郎(さかた・りょうたろう)

日経ビジネス副編集長

東京工業大学大学院修了後、98年日経BP入社。「日経バイオテク」「日経ビジネス」を経て2009年から中国赴任。北京支局長、上海支局長を経て2014年4月から日経ビジネスに復帰

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師