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「相乗り」が過疎地と単身赴任パパを救う

長距離ライドシェアサービス「notteco(ノッテコ)」の東祐太朗社長に聞く

2017年2月1日(水)

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 自動運転やライドシェアなど、次世代のクルマのあり方を巡っての研究開発や企業間連携は激しくなるばかり。新たな技術やサービスに大きな期待を寄せるのが、過疎化が進む地方だ。公共交通機関の路線撤退や減便などで移動手段を失い、「買い物難民」「交通弱者」の問題が深刻になりつつあるからだ。既に米配車サービスのウーバー・テクノロジーズやDeNA、ソフトバンクグループなどが複数の地域でライドシェアや自動運転バスの実証実験を進めている。

 そんな中、独自のビジネスモデルで過疎の問題解決に動き出したのが、長距離のライドシェアサービスを手がけるnotteco(ノッテコ、東京都千代田区)だ。同社はこの1月に北海道北部にある天塩町(てしおちょう)との提携を発表、地方における新たな相乗りプラットフォームの確立に向けて実証実験を近く始める予定だ。その狙いや今後の見通しを東祐太朗社長に聞いた。

ノッテコは1月17日に北海道の天塩町との提携を発表しました。何を始めようとしているのでしょうか。

東祐太朗(ひがし・ゆうたろう) notteco(ノッテコ)社長
1989年愛知県名古屋市出身。愛知県立大学大学院情報システム専攻卒業。2013年4月株式会社ガイアックス入社。公職選挙法の改正による「ネット選挙」の解禁に伴い、政治家向けのIT支援事業の立ち上げを担当。2016年5月より現職。

:昨年11月、天塩町の副町長さんから打診があったのが提携のきっかけです。人口約3200人の天塩町は稚内の生活圏内にあり、住人の多くが仕事や買い物、診察などのために稚内に出かけます。稚内までの距離は約70キロで、クルマなら1時間半くらいで着きますが、クルマ以外となると大変なんです。

 一応、バスとJRを乗り継げば稚内まで行けるのですが、どうしても2~3時間かかります。それなのに、帰りの便が限られているので、稚内には1時間くらいしか滞在できないというのです。

それでは現実には、クルマで行くしかない。

:ですから自分で運転できない住人は、家族や知り合いなどに頼んで送ってもらうしかないわけです。冬場には地吹雪や凍結なども起こるので、高齢者など運転に自信がない人はクルマを持っていても遠方に出かけることが難しくなるという事情もあります。

天塩町の位置

 天塩町と稚内の間は、多くの住人が通勤などで日常的に行き来しています。我々は、ドライバーとそのクルマに同乗したい人をマッチングするサービスを手がけており、天塩町でもそうしたマッチングを通じて高齢者などに移動手段を提供することが可能になると考えています。

 相乗りした場合、高速道路の料金やガソリン代などはドライバーと同乗者の「割り勘」になります。天塩町から稚内まではガソリン代だけで片道1000円近くかかるので、ドライバーの出費も減って一石二鳥というわけです。

ほかの地域でのライドシェアの実験とは性質が異なっていますね。

:実は天塩町のすぐ隣にある中頓別町はウーバーさんと実証実験を進めています。道路運送法の関係で、運転手は無償のボランティアになることもあって、地域内での移動が中心になります。

 ある程度離れた場所まで移動したいとう需要に対しては、我々のような長距離ドライブを前提とした「コストシェア型」が相性がいいのではないかと(ウーバーなどドライバーに賃金を支払い、短距離中心で利用されるものは「オンデマンド配車型」と呼ばれる)。ですから天塩町を足がかりにして、同じような地方部での展開を進めたいと考えています。既に天塩町以外にも、複数の自治体から何かできないかという相談を受けています。

天塩町では、具体的にどのようなサービスになりそうですか。

:3月末から始める実証実験で具体的な運用の中身を決めていく予定です。主に高齢者の利用を想定しているために、これまでのサービスにアレンジを加える必要があると考えています。

 例えばノッテコの場合、日付や出発地・目的地でドライバーを探し、ネットで予約するシステム(ノッテコのサイト)です。地域を限定化したサービスにする場合、ネットだけでなく電話でも予約を受け付けたり、代理の人でも予約できるといった運用が必要になるかもしれません。

 また、従来モデルでは料金はドライバーが設定するのが原則ですが、分かりやすくするために固定料金にしてほしいといった声も出てくるでしょう。その他、あらかじめ待ち合わせ場所を登録しておくなど、利用者の声を聞きながら具体的な中身を決めていきたいと考えています。

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「「相乗り」が過疎地と単身赴任パパを救う」の著者

熊野 信一郎

熊野 信一郎(くまの・しんいちろう)

日経ビジネス記者

1998年日経BP社入社。日経ビジネス編集部に配属され製造業や流通業などを担当。2007年より日経ビジネス香港支局に異動、アジアや中国に関連する企画を手がける。2011年11月に東京の編集部に戻る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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