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中国リスク倒産、負債額11倍、今年はさらに

東京商工リサーチ友田常務、企業経営への衝撃を警戒

2016年2月17日(水)

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中国経済の減速が世界中の企業の経営を直撃している。2月8日号日経ビジネス特集「世界を揺さぶるチャイルショック リーマンより怖い現実」では、日本企業の業績への影響についてもリポートした。企業の信用情報などを調査する東京商工リサーチによると、中国関連のリスクを要因とする企業倒産も昨年から急増しているという。今年その流れは加速するのか。対応策はあるのか。同社の情報本部長、友田信男常務に聞いた。

(聞き手は鈴木哲也)

中国経済の変調を要因とする倒産の増加に警鐘を鳴らしています。最近の象徴的な倒産事例は何ですか。

友田信男(ともだ・のぶお) 氏
東京商工リサーチ・常務取締役情報本部長。1980年、銀行勤務を経て東京商工リサーチ入社、2011年に取締役情報本部長。2015年から現職。財務省研修所や全国信用金庫研修所で講師を務める。リーマンショックの影響について参議院の参考人として呼ばれたほか、自民党政務調査会などで中小企業の実態を説明する機会も多い。中小企業金融円滑化法の制定にも関与した。

友田:精密機械部品の製造などを手掛けるテラマチ(愛媛県西条市)が今年1月に民事再生法の適用を申請しました。小惑星探査機「はやぶさ2」の部品加工の一部を担った実績もあり、人気テレビドラマの「下町ロケット」に登場する佃製作所のように高い技術力を持っています。中国の建設機械需要の拡大を見越して、積極的な設備投資をしてきたのですが、最近の中国の景気減速による建機需要の縮小で、見込んでいた受注が消えて、資金繰りが悪化したのです。たとえ技術力があっても抗しきれないぐらいに、中国の景気減速は大きな流れで進んでいるということを示す事例です。

東京商工リサーチでは「チャイナリスク関連倒産」という集計をしていますね。2015年の動向はどうでしたか。

友田:件数では76件で、2014年と比べて1.6倍。負債総額では2346億2800万円で前年比で11.5倍と大幅に膨らみました。零細企業から中堅企業以上へと影響が広がり始めているため、負債総額が増えているのです。チャイナリスクといってもリスクの種類は複数あります。初めは生産地である中国の人件費の上昇によって製造や輸入のコストが上昇し、日本のアパレル企業などが影響を受けました。例えば昨年10月、下着製造のアイリス(徳島県美馬市)が破産開始決定を受けたのは中国での人件費上昇が一因です。

 今は、だんだんと中国の景気減速と需要の減少が影響した倒産が増えてきています。市場としての中国が変調し、中堅以上の企業にも影響が及ぶという「第2段階」にあるのです。例えば、海運中堅で東証一部上場の第一中央汽船は2015年9月に民事再生法の適用を申請しました。赤字決算が続いていたところに、中国の景気減速によって需要が一気に落ち込み、追い打ちをかけたのです。

2016年の見通しはどうですか。

友田:流れを見ていると昨年まではチャイナリスクの入り口で、いよいよ今年はチャイナリスクが本格化するかもしれないと思いますね。

コメント3件コメント/レビュー

ゾンビ化しつつある小規模企業経営者として悲しい想いで記事を拝読しました。思い起こせば20年前の中国進出には社員の誰もが反対でした。その時、既に現在の状態に至るであろう事は誰でも分かっていたのです。それなのに何故進出をしたのか? 親会社の強い要請があったからです。『進出(中国生産)しなければ発注をしない』とまで云われ、止む無く中国に工場を建設し生産拠点を築きました。人件費格差による低価格生産が可能となりましたがその差額は全て親会社のコストダウン要請で消えてしまいました。可能となった低価格生産で生み出した利益を半分でも自社に留保できていれば脱下請けのための資金として企業再生も図れた筈ですがそれは許されませんでした。現地指導した技術は現地で一人歩きをして今ではライバル企業となっております。かくして日本の小規模下請け企業はゾンビ化し、親会社は空前の利益で沸いております。25年前に下請け企業保護法を充実させて下請け企業の体質改善(ゾンビ防止)を図れる政治家がいなかった事が悔やまれます。(2016/02/17 11:59)

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「中国リスク倒産、負債額11倍、今年はさらに」の著者

鈴木 哲也

鈴木 哲也(すずき・てつや)

日経ビジネス副編集長

日本経済新聞社で小売業、外食のほかビール、化粧品、衣料など消費財関連を幅広く取材してきた。03~07年はニューヨークに駐在。企業報道部デスクなどを経て、15年10月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

ゾンビ化しつつある小規模企業経営者として悲しい想いで記事を拝読しました。思い起こせば20年前の中国進出には社員の誰もが反対でした。その時、既に現在の状態に至るであろう事は誰でも分かっていたのです。それなのに何故進出をしたのか? 親会社の強い要請があったからです。『進出(中国生産)しなければ発注をしない』とまで云われ、止む無く中国に工場を建設し生産拠点を築きました。人件費格差による低価格生産が可能となりましたがその差額は全て親会社のコストダウン要請で消えてしまいました。可能となった低価格生産で生み出した利益を半分でも自社に留保できていれば脱下請けのための資金として企業再生も図れた筈ですがそれは許されませんでした。現地指導した技術は現地で一人歩きをして今ではライバル企業となっております。かくして日本の小規模下請け企業はゾンビ化し、親会社は空前の利益で沸いております。25年前に下請け企業保護法を充実させて下請け企業の体質改善(ゾンビ防止)を図れる政治家がいなかった事が悔やまれます。(2016/02/17 11:59)

お言葉ですが、中国企業相手にはサラ金の取り立てのように督促をしつこく繰り返す位でないと、支払いを平気で遅らせてくる。
期日までに真っ当に支払ってくれる日本の常識は世界ではむしろ非常識なのが与信関係者の間では常識以前の話です。
その程度のことも調べないで海外進出を決断する時点で甘いし、知らない方が悪いと一蹴。同業者からバカにされるのがオチですね。そんな与信管理の甘い企業まで面倒見切れませんよ。(2016/02/17 11:53)

チャイナリスクは大きいとは思いますが、チャイナ依存を煽ったマスコミや政府の責任は誰がとるべきなのでしょうか?
本来であれば内需+αで戦略を立てておくべきだったのです。
それは現時点においても変わりません。
「ゾンビ企業」と揶揄していますが、需要があれば立ち直る機会は十分にあるわけで、それを作り出すのが誰なのかということがポイントになるのだと思います。
お金だけは無駄に余っていて仕事がないという状態を改善可能なのは大きな経済主体だけです。
本来であれば国が財政主出をおこない、その波及効果で需要を拡大させるしかないという結論に至ります・・・
また、私は made in china 製品をなるべく避けていますが、それこそ ALL JAPAN の製品でも作っていただければ多少高くても購入するのですが。
関税ではありませんが、そのような観点から税制やお金の借りやすさに差をつけることで、少なくとも日本国内の景気の回復、ひいては世界の役に立つと思いますけどね。
輸入にしろ輸出にしろそのた教育や人材供給にしろ、外国依存の経済というのは本来は脆いものであるということを国民も再認識する必要があるのだと思います。(2016/02/17 09:30)

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