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日本人材機構って民業圧迫ではないですか?

都市部から地方へ経営人材を送り込む狙いを小城武彦社長に聞く

2016年3月17日(木)

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 地方を活性化するためには、地方の企業が元気になる必要がある。ただ、地方には経営人材が不足しているため、伸び悩んでいる企業が多い。だからこそ、大都市圏の経営人材を地方に送り込む──。そんなミッションを与えられて発足したのが日本人材機構だ(設立は2015年8月7日)。株式会社ではあるが、株式のすべては日本航空(JAL)などの再建を支援した「地域経済活性化支援機構」が保有する。つまり、日本人材機構は「公的機関」と言って差し支えない。

 経営人材を都会から地方に送る。お題目としては理解できても、すぐに腑に落ちなかった。人材斡旋を生業とする民間企業はいくらでもある。そんな業務を、公的機関がやったら民業圧迫ではないか。そもそも、「地方には経営人材なんていないんでしょ…」的な、上から目線も大いに気になるところだ。

 もちろん、地方が活性化することは日本経済にとって有益だ。「地方創生」を重要施策に掲げる政府が積極的に関与するのもおかしなことではない。ただ、やり方に違和感を抱いた。

 そこで日本人材機構に取材を申し入れた。何と、社長を務めているのは小城武彦氏だった。元通産官僚でカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に転職。その後産業再生機構に移り、カネボウや丸善の社長も務めたあの小城氏だ。日本人材機構に対する疑問を、率直に小城社長にぶつけた。

(聞き手は 坂田 亮太郎)

地方の企業を活性化するために、都市圏から経営人材を送り込む必要があるということは以前から言われてきました。ただ、政府が関与することには違和感を抱きます。

小城:そもそも弊社は、時限の組織なんですね。

7年間でしたか?

小城:マックスで2023年(平成35年)の3月末までです。僕らは5年ぐらいで閉じたいと思っていますが、まず時限ということはすごく大事だなと思っているんですね。

 国が関与するということはマーケットを歪めるので、それが永続するようなことはそもそもするべきでない、という気持ちが僕には大変強い。自分がいた産業再生機構も4年で解散しましたが、そういった思いが強いです。

小城武彦(おぎ・たけひこ)氏
1984年東京大学法学部卒業、通商産業省(現経済産業省)入省。91年米国プリンストン大学ウッドローウィルソン大学院修了。97年カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)入社、99年同社取締役。2000年ツタヤオンライン社長(兼任)、2002年CCC常務。2004 年には産業再生機構入社し、カネボウ社長に就任。2007年丸善社長、2010年丸善CHIホールディングス社長、2013年社長退任。2015年4月に日本人材機構の社長に内定(現職)。(写真:北山 宏一、以下同)

小城:ただ、やはり今は市場ベースで人材が動いてないというのも事実です。そのボトルネックを解消しにいくという仕事は必要と考えています。

 日本人材機構を解散したときに、都市部から地方へ人材が流れていくことが日本の新しい常識になるようにしたい。これが僕らのミッションであり、ゴールに定めています。

 20年前を思い出してください。日本では大企業に務めている人がベンチャー企業へ転職というのは、当時なら相当珍しかった。でも、今ならもう当たり前の選択肢になっています。同じようなことが、この人材機構でもできないかと思っています。

 新しい常識にするまでには、ボトルネックを取り除く必要がある。つまり民業でうまくいっていない部分に、官製ファンドからお金を入れて、うまく回る世界を作る。この流れができあがったら、僕らは撤退する。そういう役割と認識しているので、国が一時的に関与するのもありだ、と思っています。

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「日本人材機構って民業圧迫ではないですか?」の著者

坂田 亮太郎

坂田 亮太郎(さかた・りょうたろう)

日経ビジネス副編集長

東京工業大学大学院修了後、98年日経BP入社。「日経バイオテク」「日経ビジネス」を経て2009年から中国赴任。北京支局長、上海支局長を経て2014年4月から日経ビジネスに復帰

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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