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ユニクロはZARAを超えられるか

R&D責任者、デザイン・ブランド戦略を語る

2016年3月23日(水)

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 ユニクロの海外の店舗数が昨年末に860店を突破し国内を上回った。中国を中心に海外でも安価で品質の良い衣料が支持されているが、欧米などでさらに飛躍するにはデザインやブランドイメージの進化も必要だろう。ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長の野望である「売上高5兆円」の達成に向けては「ZARA」「H&M」といった世界的な衣料品チェーンと互角に戦える力をつけなくてはならない。ユニクロ製品の企画・デザインを統括する執行役員、勝田幸宏氏の役割は重要だ。90年代から2005年まで「バーニーズ・ニューヨーク」「バーグドルフ・グッドマン」など米ファッション業界でキャリアを積んできた勝田氏に世界のアパレルビジネスの流れやユニクロの戦略について聞いた。

勝田幸宏(かつた・ゆきひろ)
ファーストリテイリング執行役員 ユニクロR&D統括責任者
1986年、青山学院大学国際政治経済学部卒業、伊勢丹入社。1992年、伊勢丹が当時提携していたバーニーズ・ニューヨーク本社へ出向し、メンズ・スポーツウェア/クロージング・マーチャンダイジング・コーディネーターを務める。94年バーニーズ・ジャパンへ出向。 98年、ポロ・ラルフ・ローレン ニューヨーク本社入社、家族とともに米国に移住。99年、ニューヨークの高級百貨店バーグドルフ・グッドマン入社し、メンズ・スポーツウェア商品統括部長。2001年、同社の取締役統括部長に。2005年にファーストリテイリングに入社。以来11年間一貫してユニクロR&D統括責任者として、製品の企画やデザインを統括する。52歳

勝田さんは1992年に伊勢丹からバーニーズ・ニューヨークの本社へ出向し、その後、ニューヨーク最高級の百貨店「バーグドルフグッドマン」の取締役などを経て、11年前にファーストリテイリングに入社しました。まずはこの11年間、世界のファッション業界の変化をどう見ているか、お話しください。

勝田:僕が語るまでもなく、ファッション業界というよりも世の中自体が、もう完璧に変わったじゃないですか。月並みですけど、情報文化革命みたいな感じですよね。今はあらゆる人に、あらゆる情報が、あらゆる場所で、あらゆる時間に手に入る時代になって、もはやファッションのプロセス自体が崩壊しかけているんじゃないかと思っているんです。

それは、どういうことですか。

勝田:今思うと、よくも悪くもファッション業界は、すごく閉ざされた世界だったんだなと思います。僕がバーニーズにいたときも経験しましたが、毎年パリコレクションがあって、ミラノコレクション、ニューヨークコレクションがあるわけですね。今思うと滑稽なんですが、ショーの座席のチケットが1列目、2列目、3列目なのかによって、自分の業界の立ち位置まで分かるわけですよ。ある人は「私を1列目にしないから、もうあのショーには行かない」とふてくされるとか、今思うとばかみたいな話がありました。

 次に昔の僕らみたいなバイヤーがバイイングして、少しずつ時間がたつと雑誌とか新聞に写真が載ったりしてだんだん情報が流れ、いよいよ店頭に並びます。ファッションショーが終わった6カ月後くらいに店頭に出るのですが、気の早いお客様は先行受注会で、写真を見ただけで20着、30着と買うわけですよ。例えば秋物だったら6月ぐらいに先行受注会があって、9月になってめでたく実際に手に入れるのですが、でもまだ暑くて着られないみたいなね(笑)。

 それが今では、ファッションショーも動画などですぐ見られてしまう。ショーの内容も「あれが良かった」「誰々があれは悪かったと言っている」といった情報が誰でもすぐに手に入る。かつての業界のプロセスが崩壊しかけているというのは、そういう意味です。著名なデザイナーも「ファッションショーをやる意味があるのかないのか」「一応、儀式みたいなものだからやっているんだけど」という本音があるんです。業界関係者もこのままじゃいけないと思い始めているでしょう。

コメント7件コメント/レビュー

柳井さんが、背伸びして大きく見せたがってるだけのようにしか見えないです。
年々、生地をはじめとする品質が低下し、価格だけが何割も上昇しているようでは、爆買いの外国人がいなくなったら閑古鳥ですよ。
少なくとも、長く着られる品質のものを作っていこうという姿勢は、製品からは感じられません。
あとちょっと足したら、百貨店品質の長持ちするベーシックな衣料が買えるので、最近は専ら百貨店または昔ながらの専門店で買うようにしてます。(2016/03/23 14:04)

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「ユニクロはZARAを超えられるか」の著者

鈴木 哲也

鈴木 哲也(すずき・てつや)

日経ビジネス副編集長

日本経済新聞社で小売業、外食のほかビール、化粧品、衣料など消費財関連を幅広く取材してきた。03~07年はニューヨークに駐在。企業報道部デスクなどを経て、15年10月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

柳井さんが、背伸びして大きく見せたがってるだけのようにしか見えないです。
年々、生地をはじめとする品質が低下し、価格だけが何割も上昇しているようでは、爆買いの外国人がいなくなったら閑古鳥ですよ。
少なくとも、長く着られる品質のものを作っていこうという姿勢は、製品からは感じられません。
あとちょっと足したら、百貨店品質の長持ちするベーシックな衣料が買えるので、最近は専ら百貨店または昔ながらの専門店で買うようにしてます。(2016/03/23 14:04)

情報伝達が革命的に速くなったことでファッション業界も変わって、ユニクロも変わっている・・・そうでしょう。でも何か変化の中で価値というものが軽薄化していっているように思えてならない。ユニクロのようなビジネスモデルなら、こういう軽薄さがないと成立しないのでしょうけれど。母が亡くなって後に実家を片付けていたら、両親や祖母の持ち物の中には、誂え仕立てのものが出てくる。そういえば、時節・季節ごとに神棚・仏壇・床の間に飾り物があった。時空や世代を超えて受け継がれる共有された価値観を受け継いでいることに大きな文化性がある。ユニクロには刹那の連続の弱肉強食の強さを感じても、共感できる文化を感じない。それは50年先に出来ていて欲しい。(2016/03/23 10:56)

以前のユニクロは「シンプルで(上質ではないが低価格)で長く使える」ファッションでしたが、最近は更に品質が落ちて価格が上がったという印象しかありません。
デザイン性については向上したのかもしれませんが、本来の強みを失った商品には魅力を感じない方が大半だと思います。
日本国内で(特にメンズ)ファッションの選択肢が狭い為、当面は生き残れると思いますが、ネット通販で服を購入することが主流になったり、もっとコンセプトの強い競業が登場すれば淘汰されることになると予測します。
また、今後は海外で「日本」をウリにしたいようですが、いい意味でも悪い意味でもグローバル企業成長したユニクロに日本を感じることは当の日本人にすら難しいと思いますし、私自身はユニクロが中国企業と言われても何も驚きません。
更に言えばユニクロには「ブランド」が持つはずの矜持が感じられず、例えばデザイナーズコラボを行ってもデザイナーの名前を消費しているに過ぎない状況でしかないと思うのです。(ここが私がユニクロが中国企業と同様であると評する理由です)
海外でのユニクロの評価や状況は存じ上げませんが、少なくとも日本ではユニクロは所詮ユニクロなのです。
しかも、自らの矜持である「廉価で高品質」であることを捨ててしまった・・・実際に顧客は正直なもので、既存店の客数は減少しているようですね。
まぁ、少しでもこのコメントの意味を理解できるのであれば(日本国内で)復活できる可能性もあるとは思いますが・・・(2016/03/23 09:43)

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