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「金妻」住宅地の落日、高齢化でスラム化懸念も

東京五輪の終幕が「空き家ビッグバン」の号砲に

  • 柳生 譲治

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2017年4月18日(火)

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 このため、首都圏であっても郊外の駅からバスに乗って通勤・通学するような新興住宅地の中古住宅の価格の低下が激しいのです。いわゆる“駅バス物件”はまったく売れません。子供が独立したから、郊外のニュータウンの一戸建てを売却してマンションに買い替えようという団塊の世代の人たちは少なくないですが、売れないという悲鳴ばかりが聞こえてきます。横浜市や千葉市、千葉県船橋市などの都心への通勤圏でかつて4000万~5000万円ほどで購入した一戸建てやマンションも、数百万~1000万円程度でしか売れないケースが増えました。

共稼ぎ夫婦が郊外から都心の職場へ通うのは無理

子供たちは実家から出て、都心に住んでいるから郊外の一戸建ては老親の手に余る。だから買い替えたいけれども、いざ売ろうとするともはやなかなか売れない、ということですか?

牧野:その通りです。日本の経済成長を支えてきた団塊世代のお父さん・お母さんは、子供たちが戻ってきたときのために、これまで子供部屋を残してきたのですが、すでに都心で生活をしている団塊ジュニアの子供たちはなかなか実家には帰ってこられないのが現実です。団塊ジュニアたちは多くが共稼ぎですから、郊外の住宅に住んで、子供の保育園の送り迎えをしながら都心の会社に通うなどといった生活はできません。

ライフスタイルの変化、都心人口の増加

団塊の世代、郊外の住宅というと、私のような世代(50代)の人間は1983年放送のTBS系統テレビドラマ「金曜日の妻たちへ(金妻)」を思い出します。団塊ジュニア世代のお父さん、お母さんとは、おそらく、あのドラマの主人公たちの世代ですよね。日本がバブル経済へと向かう中で、郊外のニュータウンで華麗な生活を送るライフスタイルは、社会現象にもなったものです…。

牧野:私は東京都中央区の育ちですが、子供の頃、周りに住んでいた友達がどんどん郊外へと引っ越して、いなくなっていきました。あの時代は、都心から郊外の一戸建てへという流れがあって、それこそ「金妻」の舞台のようなニュータウンへ移っていったわけですね。それが今はまったく逆で、東京でも千代田区、港区、中央区といった都心三区の人口が増えています。

 近年の都心回帰を象徴的に表している例の一つとして、私が育った東京都中央区の人口の推移があげられます。中央区の人口は、1990年代半ばには7万人を切るところまで落ち込んでいましたが、その後、30歳代から40歳代を中心とする転入者が増加し、今では15万人以上へと急増しています。非常にきれいなV字グラフです。生産年齢人口(15歳から64歳までの「働き手」と呼ばれる人たちの人口)の比率も日本トップクラスへ。日本で有数の若い街となっています。

東京都中央区の佃大橋の上に立つと、どちらの方角を見てもタワーマンションが視界に入ってくる。タワーマンションは人々の都心回帰の受け皿となった。

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